メダルまであと2勝「日本らしく自分らしく戦えたらと思います」
バスケ女子日本代表はナイジェリアに102-83で勝利し、決勝トーナメントへと駒を進めた。結果的には快勝だったが、序盤はナイジェリアの高さ、インサイドの力強い攻めに苦しんだ。そこで試合の流れを日本に呼び込んだのは、チームの武器である3ポイントシュート攻勢であり、それを引っ張ったのは林咲希だった。
11本中7本の3ポイントシュートを決めてゲームハイの23得点を記録した林は「身体を温めて試合開始40分前にコートに出てアップした時には『良い感覚だな』と思いました。それで思い切って打とうと決めました。特に修正したわけではないですが、アメリカ戦であのレベルでやってくるのが自分の中ですごく印象的で、その中で決めたいと思ったので、それが今日良い刺激になったと思います」と自身の好調ぶりを振り返る。
試合直後の取材対応で、自分が何点取ったかは「覚えていない(笑)」とのこと。リーグ戦を終えて代表合宿に入ってからシュートタッチが上がらず苦しんだが、ここで乗り越えた。「トムさん(ホーバスヘッドコーチ)の期待に応えなきゃって気持ちも強くて意外とプレッシャーになって。それを自分でどうプラスに持っていくかを毎日毎日考えました。でもトムさんのことを考えるよりも、自分のリズムで打つことが大事だと、結局そこにたどり着いたので、今だから言えるんですけど『自信を持って打つ』しかないと思います」
これでチームはベスト8に進出。あと2つ勝てばメダル獲得となる。「どこが来ても強いので、でも自分たちの強み、速さとかリバウンド、ルーズボール、そういうところをやっぱ徹底しないと勝てないというのはみんな分かっています。バランスを考えて日本らしく頭を使ってやっていけば、チャンスはあると思います」と林は言う。
前回のリオ大会の時、林はまだ大学生だった。「オリンピックの舞台が輝いていて、選手のみんなからエネルギーをもらえた、出ているみんなの表情が見ているみんなに良い影響を与えたという印象を受けました」と2016年の大会を思い出し、「その一人になれていることがうれしいですし、今見ている子供たちとか保護者の方たちへ恩返しであったり、次の世代に繋げていけたらと思います」と語る。
「コートに出ている以上、ベンチでもそうですけど、日本らしく自分らしく戦えたらと思います」と笑顔で語る林には、この先の試合でも3ポイントシュートで日本代表に勢いを与えてもらいたい。