リッキー・ルビオ

コリン・セクストンとダリウス・ガーランドの指南役に

『AP』はキャバリアーズとティンバーウルブズの間でトレードが合意に達し、スペイン代表の司令塔として東京オリンピックを戦っているリッキー・ルビオがキャバリアーズに移籍すると報じた。ウルブズにはトーリアン・プリンスと2022年の2巡目指名権が譲渡されることになる。

キャバリアーズの今シーズンは22勝50敗、リーグで4番目に悪い成績で終わった。再建の中心を担うのは2018年のドラフト1巡目8位指名のコリン・セクストン、2019年の1巡目5位指名のダリアス・ガーランドという若いガードコンビ。本来であればマシュー・デラベドバがこの2人をベテランとして支えるはずだったが、ケガで13試合の出場に留まった。

キャブズがルビオに期待するのはこの役割で、若い2人にプレーメークと安定したパフォーマンスを示すことで成長を促すことだ。ペイサーズのTJ・マッコネル、レイカーズのアレックス・カルーソとともに検討が進められていたが、若手の指南役としてはルビオ以上の存在はいない。

今シーズンのルビオは、サンズからサンダーへとトレードされ、ウルブズでプレーすることに。昨シーズンの『バブル』で飛躍の予感を漂わせ、実際にそうなったサンズから放出されたショックを引きずったルビオは、ウルブズになかなかフィットできず、8.6得点、6.4アシストと彼としては低調なスタッツに終わり、チームを勝たせることもできなかった。若いチームメートからはバスケIQの高さをしばしば絶賛されたが、彼にとって失意の1年であったことは間違いない。

それでも今は、スペイン代表の司令塔としてその才能を遺憾なく発揮し、2年前のワールドカップ優勝に続くビッグタイトル獲得へと邁進している。レブロン・ジェームズがチームを離れて以降、低迷が続いているキャブズだが、セクストンとガーランドに加えてアイザック・オコロ、ジャレット・アレンと伸び盛りのタレントは揃っている。さらには今日、ドラフト1巡目3位でエバン・モブリーを指名。豊作と言われる今年のドラフトでも最高のビッグマンで、即戦力としての働きが期待できる。

そんなタレントをルビオが引っ張り、キャブズを低迷期から抜け出させることができるか。オリンピックの後も、ルビオにとっては慌ただしい夏になりそうだ。