中村太地

取材・写真=小永吉陽子 構成=鈴木健一郎

イラン戦で13得点7アシスト「自分も通用する」

アジア競技大会に参戦している5人制バスケットボールの男子日本代表は、昨日イランに敗れて準々決勝敗退。アジアの強豪を相手に若手中心のBチームで、しかも不祥事を起こした4名が途中帰国したために8人で戦う状況で苦戦を強いられた。ただチームに残る若い選手たちは、気持ちが折れそうな状況に耐え、国際大会の経験を積んでいる。

法政大から日本代表に加わっている大学生プレーヤー、中村太地もその一人だ。ベンチスタートながらコートに入れば誰よりもアグレッシブな姿勢を見せ、スペースをうまく使って次々とシュートを決めて、立ち上がりでつまづいた日本代表を一度は立て直す働きを見せた。

「開き直ったという意味でみんなアグレッシブにやれたと思います。今日は入りの部分で流れが悪く、自分はベンチからどうやってエナジーを与えるかをずっと考えていて、アグレッシブに行きました」

イランを相手に13得点7アシストは十分なスタッツ。「大きい相手にどんだけトライして、アタックできるかっていうのを自分の中でも課題としていました。逃げてしまう部分もちょっとあったので、そこはまだもっとアタックできたと思います。今までやってきたので前半はできたし、もっとうまくなれば自分も通用するんだと感じました」と、大きな手応えを得ている。

自分より年上でキャリアのある選手による不祥事で、チームとしても個人としても士気を高く保つのは難しいに違いない。それでも「前回の試合はみんな集中しようと言いあっていましたが、今日の試合では開き直ることができて、気持ちとしては全然(影響はなかった)。前回よりも良くなっていたので、次の試合でもっと良くなるようにします」

次の5-8位決定戦は今日行われる。相手はフィリピンで、今大会にはNBAキャバリアーズのジョーダン・クラークソンが加わっている。「クラークソンとマッチアップできる機会があるので、そこでいろんなことを吸収してまた一つ上のレベルになっていきたいです」と中村。思うような大会にはならなかったかもしれないが、手ぶらで帰国するつもりはない。

この2シーズンはシーホース三河、富山グラウジーズに特別指定で在籍したが出場はそれぞれ1試合。新シーズンには横浜ビー・コルセアーズの一員として開幕を迎える。様々な舞台で経験を積む若き日本代表の戦いはまだ続く。