ベン・シモンズ

エンビードは膝のケガを抱えながらも責任感あるプレーを披露

現地11日にアトランタで行われた東カンファレンスセミファイナル第3戦、セブンティシクサーズvsホークスは、後半に最大でリードを22点(106-84)まで広げたシクサーズが127-111の完勝を収めた。これでシクサーズは2勝1敗と逆転している。

試合序盤にダニー・グリーンが右足のふくらはぎを痛めてプレーを続けられなくなるアクシデントがあったものの、ベンチから出たマティース・サイブルやフルカン・コルクマズと若い選手がハッスルし、経験豊富なグリーンの穴を埋めた。

その上で、途中でケガをしながらプレーを続けたトバイアス・ハリスが22得点8リバウンド5アシスト、そしてジョエル・エンビードが27得点9リバウンド8アシスト、ベン・シモンズが18得点4リバウンド7アシストと、活躍すべき選手がきっちり勝利に貢献した。

特に活躍が目立ったのはシモンズだ。このシリーズでは、ホークスの絶対的なエース、トレイ・ヤングとマッチアップすることの多いシモンズは、「僕は相手のベストプレーヤーをガードするのが楽しみなんだ。それが自分の仕事だと思っている」と自信を語る。彼を中心に激しく、同時に隙のないディフェンスを貫くことで、ホークスの爆発力を出させなかった。

オフェンス面では第2戦までフリースローの弱点を狙う『ハック戦術』によりリズムを狂わされていたシモンズだったが、この日は後半だけで14得点を記録して、こちらでも存在感を発揮した。ヘッドコーチのドック・リバースによれば、ハーフタイムにもっと積極的に仕掛けるよう発破をかけたという。

「ファストブレイクでもポストでも、チャンスに対して受け身になりすぎていた。だから彼には、『ポストで生かすプレーを作るから、パスファーストの姿勢を維持したままアグレッシブにやれ』と伝えた。ベンの場合、ポストでボールをさばくことでアグレッシブにプレーできる。今日はそこで持ち味を出し、力強くスピードも出せたことが素晴らしかった」

ジョエル・エンビードは膝のケガを抱えながらのプレーを強いられているが、ゴール下では無類の存在感を発揮し、チームが苦しい時には自分がボールを持って仕掛けることでチームメートを奮い立たせた。ケガの状態について「第1戦の時と変わらない。バスケットボールをプレーする準備を整えるのも大変だけれど、これが自分の仕事だから」とコメントしている。

相棒のシモンズについてもエンビードは「彼がチームメートをオープンにしてくれた。彼がアグレッシブにアタックすると、オープンな選手が生まれるんだ」と試合後のインタビューで絶賛した。

第4戦は、現地14日に行われる。