他クラブでもトライアウト実施など、強化・育成の動きが活発に。

今秋より開幕するBリーグ。その1部に所属するクラブライセンス制度として、「5千人以上収容可能なアリーナの確保」、「そのホームアリーナで年間8割以上のホームゲームを実施」、「年間売上2億5000万円を見込める独立した運営会社」などがある。合わせて、将来的に育成機関となるユースチームの保有もリーグ構想時に練られていた。

すでにスクールやアカデミー活動を行っているチームは多い。リンク栃木ブレックスは毎年12月に決算報告を行っており、2015年の売上高は過去最高となる約6億円。スポーツチームの収入源の三本柱と言われるスポンサー収入=約3.1億円、チケット収入=約1.2億円、グッズ売上=3800万円。

さらに、リンク栃木が力を入れているスクール事業は685名の入会者がおり、約6500万円の売上となっている。グッズよりはるかに大きな売上となっているのだ。

スクールやユースチームを通じて、クラブが目指すスタイルを浸透させながら育てていけば、そのままトップチームの即戦力となり得る。また、Jリーグのユースチームにスポンサーやサプライヤーが支援する例と同様に、4月15日にはリンク栃木のBREXジュニアユースに対し、 JA全農とちぎ・JA共済連栃木・JAエルサポートがメインスポンサーとなることが発表された。

ユースチームはクラブのコストセンターではなく、収益が見込める成長事業であり、チームの明るい未来へ向けた投資と言える。

新学期を迎え、リンク栃木をはじめ、ユースチーム実現へ向けて動き出したクラブがある。Bリーグ開幕時は2部からスタートなる青森ワッツや信州ブレイブウォリアーズなどもジュニアユースのトライアウトを実施。各クラブが強化・育成へ向けて動き始めている。