ニコラ・バトゥーム

ドンチッチ対策としてのバトゥーム起用が機能

現地30日に行われたファーストラウンド第4戦、クリッパーズvsマーベリックスの一戦は、第3戦と同様に堅いディフェンスで試合をコントロールし続けたクリッパーズが106-81で勝利した。

カワイ・レナードが29得点10リバウンド、ポール・ジョージも20得点9リバウンドを記録し、活躍すべき主力がチームを勝利に導いた。ただ、勝因となったのは第3戦から改善されたディフェンスだ。第4戦ではさらに高いレベルで機能し、マブスをシリーズ最少得点に封じ込んだ。守備での違いを生み出したのは、先発に抜擢され、対ルカ・ドンチッチという難しい役割をこなしたベテランのニコラ・バトゥームだった。

指揮官のタロン・ルーは「彼の意識は素晴らしい」と、バトゥームのプレーを称えた。そして、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンを比較対象にし、こう続けた。

「彼がルカを上手く抑えてくれた。ニコが先発出場したことでスイッチを多用できたし、守備でやれることが増えた。1番から5番まで守れるので、彼ら(バトゥームとグリーン)は似ている。ニコは、シーズンを通して素晴らしいプレーをしてくれている」

バトゥームは「これまでの試合で犯してしまったミスに関しては理解している。たしか、第1戦はミスから相手に51点を許して、第2戦もミスから40点以上は取られたと思う。アジャストしないといけなかった」と語った。

また、バトゥームは「ここ2試合は第3クォーターを良い形でスタートさせられている。相手に良い流れを与えなかった」と語り、リードを20点以上に広げた第3クォーターの攻防を勝因に挙げた。

シリーズの流れは、敵地での連勝でイーブンに戻したクリッパーズに傾きかけている。第1戦からの連敗で一度は失ったホームコート・アドバンテージも、再び生かせる状況になった。しかし、レナードは「まだ終わっていない。平常心を保って、次の試合への準備を進める」
と言う。

「これからも守備への意識を持ってプレーし、お互いを信頼して、速いペースでプレーしないといけない。守備に対する強い意識を持って相手にシュートを打たせず、ターンオーバーの回数を抑えないといけない」

勝った方が王手をかけられる第5戦は、現地6月1日にクリッパーズ本拠地のステイプルズ・センターで行われる。