出場時の得失点差はチームトップの+9
ラプターズvsスパーズは終始接戦となったが、渡邊雄太が要所で光るプレーを繰り出し、ラプターズを117-112の勝利へと導いた。
2点リードで迎えた第1クォーター残り2分22秒、OG・アヌノビーに代わりコートへ送り出された渡邊はデマー・デローザンのマークを任されると、軽快なフットワークでシュートを打たせず、ペイントへの侵入を許さない。タフショットを決められチームは逆転を許したが、第1クォーター終了間際にフレディ・ギレスピーのオフェンスリバウンド奪取からパスを呼び込み、渡邊は最初のフィールドゴールを成功させた。
そのまま第2クォーターも出場した渡邊は、アンダーで守ってきた相手に対し、ステップバックの3ポイントシュートを放つ。これは外れてしまったが、その積極的な姿勢が結果を生む。パスカル・シアカムのインサイドアウトから3ポイントシュートを迷いなく放ち、これを成功させると、その後も相手のマークが甘いと判断し、リズム良く3ポイントシュートを射抜いた。
ディフェンスでもパティ・ミルズの3ポイントシュートをブロック。そこからチームは速攻で得点し、渡邊はガッツポーズを見せた。攻守で存在感を見せ、8得点を挙げた渡邊の活躍もあり、ラプターズが58-57とわずかにリードして前半を終えた。
第3クォーター残り2分39秒、2点リードの場面で再び渡邊に出番が訪れる。デリック・ホワイトに連続で3ポイントシュートを決められ同点に追いつかれたが、残り32秒に渡邊が3ポイントシュートを決め返し、3点リードで最終クォーターを迎えた。その後も出場を続けた渡邊は、トランジションから3ポイントシュートを打つと見せかけ、ポール・ワトソンJr.の3ポイントシュートをアシスト。ここまで3本の3ポイントシュートを成功させている渡邊にマークが集中したことで、ワトソンJr.がフリーとなった。
渡邊がドライブでディフェンスを収縮させてキックアウトし、フリーとなったマラカイ・フリンが3ポイントシュートを沈めて、ラプターズが11点をリード。こうして渡邊が出場していた時間帯に得たリードを守り切って、勝利を収めた。
渡邊は20分間の出場で5本中3本の3ポイントシュート成功を含む11得点4リバウンド1ブロックを記録。出場時の得失点差は+9とチームトップの数値を叩き出した。オフェンスの向上が求められている渡邊だが、この日は何度もボールを呼び込むアクションが見られるなど終始積極的な姿勢を保ち、カッティングして味方のドライブするスペースを空ける動きも効果的で、評価を高める内容となった。