ウォリアーズ

24点ビハインドから逆転に成功するも、終盤にリードを守れず

ステフィン・カリーを欠くウォリアーズは東地区首位を走るセブンティシクサーズに善戦しながらも敗れた。

ウォリアーズは第1クォーター終盤に24点ビハインドを背負う苦戦を強いられながらも、第3クォーターにアンドリュー・ウィギンズ、ケリー・ウーブレイJr.、ジョーダン・プールによる3ポイントシュート攻勢で逆転に成功する。それでも最後の5分半で19-4と圧倒され、98-108で敗れた。

エースを欠いていたという点では、ジョエル・エンビードが膝を痛めて戦線離脱しているシクサーズも同じ。だが、選手層の差は明らかで、また終盤のゲーム運びにも差があった。高さとフィジカルで強引に押してくるシクサーズの勢いを止めらず、逆に自分たちのスピードは生かせなかった。ヘッドコーチのスティーブ・カーは「遂行力の問題だ」と敗因を語る。

「チームとしてさらなる努力が必要だが、それはコーチである私がもっと良い仕事をしなければならないということだ。チームをより組織化し、遂行力を高め、試合の終盤で良いシュートを作り出さないといけない」

ウォリアーズはこれで22勝22敗と貯金を失ってしまった。ロケッツ戦で尾てい骨を打撲したカリーの状態は予想よりも悪く、先日に練習を再開したが、まだ強い痛みが出たという。カーは「1週間は様子を見て、そこからだ」と、エースの復帰がさらに遅れることを明かした。少なくとも今後の3試合はカリー抜きで戦わなければならず、今の西カンファレンス9位からさらに順位を落とす可能性もある。

ウーブレイJr.にはトレードデッドラインまでにトレードの噂もあり、そうなるとプレーオフ進出は遠ざかる。指揮官カーはウーブレイJr.について「サイズがあって動けて、すごく調子が良い。素晴らしいプロフェッショナル精神の持ち主で、間もなく契約が切れる。彼を欲しがるチームがたくさんいるのは間違いない。何が起こるか分からない」と率直な思いを語っている。

カリーの代役には21歳のジョーダン・プールが据えられた。ルーキーのジェームズ・ワイズマンも健康安全プロトコルによる欠場から戦線復帰し、カーは彼の成長のために今シーズンは先発で使い続けると明言している。これらの要素から、ウォリアーズは今シーズンをあきらめ、来シーズンに照準を据え直しているように思える。

ワイズマンはカリー欠場の大きさをこう語る。「常にチームを正しい方向に導いてくれるリーダーの不在は痛い。僕らはチームとしてすごく成長しているけど、カリーのような大きな戦力が欠けたのでは普段通りとはいかないよ。でも、プレーできるメンバーで今まで以上にまとまって、練習でも試合でも励まし合って戦っていく以外にない」

昨シーズンに続き、カリーのケガがウォリアーズのシーズンを決定付けてしまうのか。それともここから立ち直り、プレーオフ進出へ向けて再び存在感を発揮するのか。まずはウーブレイJr.を手放すのか残すのかに注目したい。