ラメロ・ボール

新人王レースを引っ張る存在に

ホーネッツのルーキー、ラメロ・ボールの実力に関しては、2020-21シーズン開幕前から懐疑的な意見が少なくなかった。

オーストラリアのNBLで経験を積んでいたとはいえ、NBAのプレーに対応するには時間がかかるのではという意見もあった中、ラメロは前半戦35試合(先発15試合)に出場し、得点(15.8)、アシスト(6.3)、リバウンド(6.0)、スティール(1.6)で新人1位のスタッツを残している。シーズン開幕当初こそセカンドユニットでの起用だったが、先発出場した15試合では平均20.6得点、6.6アシスト、6.2リバウンドを記録し、実力を証明した。

チームの戦績も17勝18敗とまずまずで、ホーネッツは東カンファレンス4位のセルティックスと1.5ゲーム差の7位でオールスターブレークを迎えた。シーズン前はプレーオフ争いも難しいと言われていたチームがここまで健闘できている要因の一つに、ラメロのパフォーマンスが挙げられている。

この活躍には筆頭オーナーのマイケル・ジョーダンも満足しているようで、『AP』の取材に「メロは、我々の誰もが思っていた以上にキャリアの序盤からNBAにアジャストできている」と答えている。また、「彼は我々の期待を上回っている。彼は今後も選手として成長してくれるだろう」と称賛した。

1月のホークス戦でNBA史上最年少でトリプル・ダブルを達成したラメロは、何よりもチームの勝利を優先するタイプだ。この勢いのまま5年ぶりとなるホーネッツのプレーオフ進出に貢献できれば、新人王受賞の可能性は高い。