「目立たない部分ですが誰よりもハードワークしなければいけない」
名古屋ダイヤモンドドルフィンズが秋田ノーザンハピネッツをホームに迎えた第22節。第1戦は85-57で完勝したが、第2戦では秋田のインテンシティの高いディフェンスに圧倒され65-83で敗れた。
第2戦は、第1クォーターこそ名古屋Dの3点リードで終えたが、第2クォーターでは7本のターンオーバーを犯し13-23と圧倒され、その後は2桁前後の点差を追いかける展開が続いた。
小林遥太は試合後の会見で「第1戦とは打って変わってすごく劣勢な状況で、ずっと相手のペースのまま進んでしまったのが一番痛いところでした」と振り返った。「何度かウチのペースになりかけた部分もありましたが、そこでまた自分たちのミスで相手に流れを持っていかれてしまい、こういう結果になったと思います」
思うようにオフェンスを組み立てられず、ターンオーバーも増え、シュートで終われないシーンも多かったが、その中で名古屋Dに勢いを与えていたのが小林だった。この試合では16分のプレータイムで6得点と4オフェンスリバウンド1アシスト1スティール1ブロックを記録。秋田のゾーンディフェンスを攻めあぐねる中で、小林は力強いペイントアタックに加え、身体を張ったリバウンドやディフェンスで奮闘し、先行する秋田に食らいついた。
「秋田さんの激しいディフェンスは分かっていたことなので、どこかで誰かが打開しなければいけないと思っていました。味方が良いスクリーンを掛けてくれましたし、攻められるところで攻めていこうと。やっぱり僕らのシューター陣は相手もすごく警戒しているので、そこでシューター陣やビッグマンが作ってくれたスペースにアタックできた部分は良かったです」
「土日の80分間をチームとしてしっかり戦わなければいけない」
2018年に滋賀レイクスターズから加入した小林は在籍3シーズン目を迎えているが、今シーズンは平均プレータイムが昨シーズンから7分減の平均11.0分に留まっている。また、起用法も試合によって異なる『繋ぎの存在』。それでも秋田との第2戦で見せたように、コートに立てばエナジー溢れるプレーでチームに勢いを与えている。
「昨シーズンはずっと交代で出ていましたし、今も2番目、3番目は関係ないと自分の中では思っています。でも、やっぱり出たからには自分の仕事をしなきゃいけないという気持ちはあります」と小林は言う。
「僕の役割はディフェンスだったり、オフェンスリバウンドやルーズボールといった泥臭いプレー。あまり目立たない部分ですし、縁の下の力持ちではないですけど、そういう部分は誰よりもハードワークしなければいけないと思っています。今日みたいにアタックできなくてもディフェンスでは毎回、存在感を見せようと思っています。年齢も年齢ですし、チームには若い選手もいますから、自分の役割を把握して、チームの勝ちに貢献したいです」
名古屋Dは22勝15敗、西地区3位のチャンピオンシップ圏内をキープしてバイウィークを迎える。しかし、小林は秋田戦を終えて、「チームとしては、土曜日に勝って日曜日に油断するではないですが、そういう部分が見られるところがあります」と、あらためて警鐘を鳴らした。
「土日の80分間をチームとしてしっかり戦わなければいけないし、それができないと上位陣のチームには絶対に勝てないと思います。このバイウィークでは、練習から引き締めていかなければいけないし、大阪さんも迫って来ていますので、ここからどんどん勝っていきたいです」
小林が言うように、4位の大阪は21勝16敗とすぐそこまで迫っている。チャンピオンシップに進出するためには、ここからの一戦一戦がより大切になってくる。このバイウィーク期間で名古屋Dがどれだけ課題を修正することができるか、そしてチームの士気を高められるかが今後の鍵となる。
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