サンロッカーズ渋谷

マカドゥが足を負傷するも、交代で入った野口がシーズンハイの活躍

サンロッカーズ渋谷vs大阪エヴェッサの第2戦。ボックスワンディフェンスがハマったSR渋谷が86-73で勝利し、1勝1敗の痛み分けとなった。

SR渋谷はゲーム序盤から大阪のガード陣に対してダブルチームを仕掛け、ミスを誘っては得点へ繋げていく。第1戦では大阪に第1クォーターだけで4本の3ポイントシュートを許したこともあり、この試合では一歩詰めたディフェンスで簡単には打たせない。ディフェンスでの良い流れをオフェンスへ繋げたSR渋谷は、石井講祐の3ポイントシュートやチャールズ・ジャクソンのインサイドプレーで次々と得点を重ねていく。しかし、第1クォーターの残り1分でジェームズ・マイケル・マカドゥが得点を決めた際の着地で足を負傷するアクシデントに見舞われてしまう。

20-11とSR渋谷のリードで迎えた第2クォーター。SR渋谷は大阪の得点源であるディージェイ・ニュービルに対し広瀬健太がマンツーマンでつき、他はゾーンで守るボックスワンを行う。このボックスワンが効果的で前半はニュービルを3得点に抑えることに成功。ボックスワンという変則的な守りをしつつも攻めの姿勢は崩さずに、前半だけで大阪から10本のターンオーバー奪う。また、マカドゥを欠き外国籍選手がジャクソンのみになったが、代わりに入った野口大介が『ストレッチ4』として存在感を発揮。前が空けば積極的にシュートを狙い、このクォーターだけで3ポイントシュート2本成功を含む9得点を挙げる。野口だけでなく、ベンドラメ礼生の冷静なゲームメーク力も光り、ピック&ロールやキックアウトなどで自由自在にオフェンスを組み立てると、第2クォーターを28-15と圧倒し、前半で22点のリードを奪った。

48-26とSR渋谷のリードで迎えた後半。大阪がSR渋谷のボックスワンを攻略する。スクリーンやパス回しでズレを作ると、コーナーでフリーになった橋本拓哉やアイラ・ブラウンの3ポイントシュートが立て続けに決まり、立ち上がりの2分で10得点を奪う。オフェンスでリズムをつかんだ橋本はディフェンスでも積極性が増し、SR渋谷からスティールを奪っては速攻へと繋げることで大阪のペースで試合は進む。

一方のSR渋谷は大阪に連続得点を許しても、ニュービルがコートに立っている時間はボックスワンを徹底して続ける。そしてニュービルがベンチに下がると、今度は通常のゾーンディフェンスに切り替えることで大阪の攻めのリズムを乱すことに成功した。第3クォーターの序盤こそ得点が停滞したが、石井や野口が難しい3ポイントシュートを沈めて、再び大阪を突き放していく。こうして最後までリードを守り切ったSR渋谷が86-73で勝利した。

この試合でチャールズ・ジャクソンがゲームハイの22得点と12リバウンド6スティールを記録。また、野口が3ポイントシュート8本中5本成功を含むシーズンハイとなる20得点、渡辺竜之佑が14得点、石井が13得点を挙げるなど、日本人選手の奮闘が目立った。また、大阪から19本のターンオーバー奪い、そこから20得点を挙げるなど、SR渋谷が攻めのディフェンスを貫いたことで勝利を引き寄せた。