スティーブ・カー

「乗り越えるしか選択肢はないんだ」

ウォリアーズはトレーニングキャンプ開幕を控え、指揮官のスティーブ・カーがオンラインで記者の質問に答えた。記者たちの最大の関心事はウォリアーズが2年連続でクレイ・トンプソン抜きで戦うことになったことだ。

昨シーズンを左膝前十字靭帯断裂のリハビリに費やしたトンプソンは、先日にアキレス腱を断裂する大ケガを負った。来シーズン中の復帰は絶望と見られ、選手生命の危機とも言われている。トンプソンとステフィン・カリー、ドレイモンド・グリーンが復帰すればウォリアーズは再び優勝候補となるはずだったが、状況は一変してしまった。

カーはトンプソンを再び襲った悲劇をまだ飲み込めていないと苦しい胸の内を明かした。「クレイがいないことで穴が空いてしまった。我々のラインナップにも、心にも穴が空いている。それほど彼はこのチームにとって大きな存在だ。ステフ、クレイ、ドレイモンドがこのチームのコアであり、過去7、8年かけてチームを作ってきた。特にステフとドレイモンドにとっては乗り越えるのは本当にタフだと思う。全員にとってタフだと思うが、乗り越えるしか選択肢はないんだ」

トンプソンは失ってしまったが、カーはカリーとグリーンについては全盛期のパフォーマンスができると考えている。「ステフとドレイモンドはこの先何年も素晴らしい活躍をしてくれると思う。2人とは連絡を取っている。ドレイモンドとは今朝、ステフとは昨晩話をした。夏の間も2人とは連絡を取り合っていた。彼らはバスケットボール選手だからプレーするのが好きだ。そして競争心がある。オフが長かったから2人とも戦う準備はできているよ」

ウォリアーズGMのボブ・マイヤーズはトンプソンの離脱だけでなく、新型コロナウイルスの影響で準備期間が短いためチーム作りが思うように進まないことを嘆いた。「(トンプソンのケガを受けて)一番難しいのは、私を含めフロントの仕事である人材を評価することだ。チームの中心選手の1人が抜けてしまうと、それが難しくなる。でもやらなければいけない。チームを評価し、シーズンを通して選手がフィットするか、個々の選手、チーム全体、そして攻守両面でどう機能するかを見極めていきたい」