ラッセル・ウェストブルック

ウェストブルック獲得のメリット、デメリットは?

ロケッツのラッセル・ウェストブルックはヘッドコーチの選任に関して、自分の意見が取り入れられなかったことで球団に不満を持っていると伝えられていた。そんな中、ホーネッツがウェストブルックの獲得を狙っていると『Stadium』が報じた。

元レギュラーシーズンMVPのウェストブルック獲得にはプラス面とマイナス面があると『Charlotte Observer』は報じている。ホーネッツのミッチ・カプチャックGMはこれまで何度も才能ある選手を集めることの重要性を語ってきた。才能という意味ではウェストブルックを超える選手はなかなか見つからないだろう。「才能のある選手を補強する必要がある。それ以外のことは選手が揃ったあとで考えればいい」

昨シーズンのウェストブルックは平均27.2得点を挙げ、キャリアハイとなるフィールドゴール成功率47%を記録した。スター選手が不在で、ホーネッツが求めるハーフコートオフェンスで得点の取れる選手という意味ではうってつけだろう。

だがその一方で、チーム再建中のホーネッツにウェストブルックは必要ないと考える人も多い。カプチャックGMは、サラリーキャップに2000万ドル(約20億円)ほど余裕があるにも関わらず、今オフは大物選手を補強しないと明言している。また、ホーネッツのスターティングバックコートはテリー・ロジアーとディボンテ・グラハムの2人で、特に2年目のグラハムはルーキーイヤーの平均4.7得点から、平均18.2得点と急速に成長し、チームの主力を担う存在になったため、ウェストブルックの加入が彼の育成に悪影響を及ぼす可能性もある。

そして、ウェストブルックの年齢(今週32歳になったばかり)と巨額契約(次の3年で1億3200万ドル以上)は間違いなくリスクとなる。来シーズン後にニコラ・バトゥームとコディ・ゼラーとの契約が切れるため財政的な余裕が生まれるが、それをピークを過ぎようとしているウェストブルック1人に使うかどうかは簡単な決断ではない。

ウェストブルック本人もこれまでサンダー、ロケッツとプレーオフ常連のチームでプレーしてきたため、若手中心でこれからプレーオフを目指すホーネッツでのプレーを希望するかは微妙だ。いずれにせよウェストブルックの去就によってリーグの戦力図が大きく書き換えられる可能性が出てきた。