タロン・ルー

「ドックの言葉がなかったら、このオファーを受けることはなかった」

タロン・ルーはドック・リバースの後任として、クリッパーズのヘッドコーチに就任した。

2人は師弟関係で結ばれていて、今回クリッパーズのヘッドコーチを引き受けるにあたってもルーはリバースに意見を求めたと『ESPN』の番組で語った。

「クリッパーズからオファーをもらい、私はドックに意見を求めた。そうしたら彼は『絶対にやるべきだ。もし君が受けなければ、他の誰かがこの仕事を受けることになる。私が誰かにこの仕事をしてもらいたいと思うとしたら、それは君だ』と言ってくれた。彼の言葉がなかったら、私はこのオファーを受けることはなかった」

1998年から2009年まで現役を続けたルーは、マジックに所属した2003年にリバースの指導を受けた。引退後の2011年、ルーはリバースが指揮を執るセルティックスのアシスタントコーチに就任。その後、リバースとともにクリッパーズに移った。2014年からアシスタントを務めたキャブズでは2016年にヘッドコーチに昇格、レブロン・ジェームズを擁するチームでNBA優勝を果たした。

言わばリバースはルーに指導者転身のチャンスを与えた恩人だ。2018-19シーズン開幕6連敗後にキャブズを解雇された後も、リバースはルーをアドバイザー的な形でクリッパーズに迎え入れ、2019-20シーズンはアシスタントコーチに据えた。

今シーズンはカワイ・レナードとポール・ジョージを擁し、優勝候補の一角と言われたクリッパーズだったが、ナゲッツとのカンファレンスセミファイナルでは先に王手をかけておきながら3連敗し『バブル』を去った。恩師リバースの後任として、クリッパーズを勝てる集団にすることができるか、ルーの手腕に注目だ。