勝利を決める一撃「結果論ですが決まって良かった」
名古屋ダイヤモンドドルフィンズの奮闘ぶりが目立つ試合ではあったが、勝利したのはホームのシーホース三河だった。序盤の3ポイントシュート攻勢でリードを作り、そして終盤に逆襲を浴びながらも集中を切らさず、攻守にチームプレーを遂行する試合運びの上手さが光った。その中で金丸晃輔は第1クォーターから得意の3ポイントシュートを3本沈め、またラスト1分で名古屋Dの粘りを断ち切る決定打となるシュートを決めて、チームの勝利に大きな影響を与えた。
「今日は相手にリズムを持っていかれた場面もありましたけど、そこで焦らずゆっくり1本、正しい選択をして何とか耐えた。最後のゲームクロージングができて、良い勝ち方だったと思います」と金丸は試合を振り返る。
24得点は彼からすれば突出して多い数字ではないが、良い場面で決めた印象が大きい。特に3ポイントシュートは11本中6本成功、成功率55%と高確率で決めた。それでも「今日は6本決まりましたけど、僕はそっちよりも11本打ったことを評価している」と金丸は言う。3ポイントシュート試投数11は今シーズン最多。昨シーズンの出場35試合を含めても2番目に多い数字だ。「打たないとリズムがつかめない。決まる決まらないは別として、打つことを大事に、最優先にしています」と金丸は言う。
その試投数11本目が第4クォーター残り1分に放った左コーナーからの一発だった。その後も名古屋Dはあきらめずに奮闘したのだが、85-78とリードを7点に広げたこの一発で試合は大きく三河へと傾いた。
金丸はこのシーンをこう振り返る。「チェックの前に打とうと思えば打てたんですけど、ボールを持った瞬間に相手がこっちに向かって来ていたので、そこを冷静に見極めてフェイクを入れたら跳んでくれました。冷静に打てて、結果論ですが決まって良かった。勝負どころだったのでうれしいです」
勝負どころの一発は、柏木真介からのパスから生まれたもの。三河に復帰した熟練のポイントガードに金丸は絶対の信頼を置いている。「スクリーンを使って動く時は必ず見ていてくれる。今日も最後に決めたのは柏木さんからのパスで、僕も柏木さんの動きを見て合わせて動いているので、今日のようなシュートが生まれたと思います」と金丸は言う。
それでも、今シーズンの名古屋Dは今まで以上に油断ならない相手。ジャスティン・バーレルのファウルトラブルがなければ、もっと苦しい戦いになっていたはずだ。明日の第2戦に向けて金丸は「相手は当然、対策してきます。ゲームの中で対策されたことを瞬時に対応していくこと。あとは気持ちで出だしから負けないことです」と必勝を期す。
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