齋藤拓実

「良いディフェンスができないと、トランジションバスケに繋がらない」

名古屋ダイヤモンドドルフィンズはレバンガ北海道との2020-21シーズン開幕節を1勝1敗で終えたが、敗れた第2戦は自分たちのミスからリズムを崩し、ほろ苦いスタートとなった。

今オフの名古屋Dは、成長著しいポイントガードの齋藤拓実やピュアシューターの狩野祐介、得点力に長けた外国籍選手を獲得するなどの大型補強を行った。特に層が厚いポイントガードは誰が先発に抜擢されるのかと注目された中で、2試合ともに新加入の齋藤が務めた。

齋藤は以前から「常にチームを勝たせるポイントガードになりたい」と話している。第2戦でも齋藤のボールプッシュから流れをつかむシーンは多々あったが、この試合では勝負どころでのイージーミスも目立った。それでもバスケットはチームスポーツだ。個人的な反省があるにせよ、コート上の指揮官でもあるポイントガードの齋藤に、チームとして一番突き詰めなければいけないことを聞くと、「点差をつけられた中で追い上げることができた理由をチームで理解する必要があります。ただ、追い上げることができても追い越せなかった。そこはオフェンスばかりにフォーカスしてはいけないと思う」と答えた。

名古屋Dはハンドラーが多く、速い展開のバスケットを得意としている。しかし、それもディフェンスが機能していなければできないことだ。選手も分かっていることだが、あらためてディフェンスの重要さを2試合で痛感したと齋藤は言う。

「やっぱりこのリーグで勝つためにはディフェンスが大事になります。チームでやろうとしていたディフェンスがまだエクスキューションできていないので、そこはもっと徹底しなければいけません。この開幕節で『ディフェンスをもっとやらなければいけない』という意識がみんなに芽生えたはずなので、そこを修正していきたいです。あと、今日は自分たちのミスによって良いオフェンスができませんでした。そうなると良いディフェンスにも繋がらず、こっちのトランジションオフェンスはできません。今日はオフェンスとディフェンスのメリハリがまだまだできていませんでした」

自分たちの持ち味を生かすも殺すも、ディフェンスが大きくかかわってくる。得点力がある選手が揃っているだけに、名古屋Dは今以上に全員が安定したディフェンスを遂行することが勝利への鍵となる。