モントレズ・ハレル

行き先はラプターズ、サンズ、マーベリックス?

モントレズ・ハレルは今シーズン限りでクリッパーズとの契約が満了となる。今シーズンの年俸は600万ドル(約6億3000万円)と破格の安さだったが、シックスマン賞を得てフリーエージェントになった今オフで、その年俸は大幅に上がる見込みだ。

ただ、プレーオフでハレルはさほどインパクトを残せないまま、クリッパーズはカンファレンスセミファイナルで敗退。今年7月に祖母を亡くして『バブル』を一度離れて再合流したことで調整に問題があり、ポストシーズンで本来のパフォーマンスは見せられなかった。そのことが影響し、現状で選手としての彼の価値は揺らいでいる。『バブル』でのシーズン再開を前に、彼の新たな契約における適正年俸は1500万ドルを超えるのではないかと見られていたが、今は800万ドルから1200万ドル程度と見積もられている。いずれにしても大金ではあるが、将来の保証がない職業だけに稼げる時に稼いでおく方が良いのは間違いない。

どれだけの年俸を提示するかはさておき、多くのチームにとってハレルが魅力的な戦力であることは間違いない。彼の行き先候補として挙げられるのがラプターズだ。セルティックスとのカンファレンスセミファイナルに敗れたラプターズは、指揮官ニック・ナースとの契約延長を早々にまとめた。それでもマーク・ガソル、サージ・イバカ、フレッド・ヴァンブリードが今オフにフリーエージェントとなり、カイル・ラウリーやOG・アヌノビーとの契約もあと1年。チーム再編に迫られており、唯一長期契約を結ぶパスカル・シアカムのパートナーとしてハレルは有用だ。主力選手が複数抜けるだけに、サラリーキャップには余裕がある。

もう一つはマーベリックス。ルカ・ドンチッチとクリスタプス・ポルジンギスの強力デュオを擁するが、今シーズンはプレーオフのファーストラウンドで敗退。そこから上を目指すには、攻守で核となる『第3の選手』が必要だ。プレーオフで上位を目指せるチームの中ではサラリーキャップに余裕がある方で、ハレルを納得させるオファーを出せるはずだ。

さらなる候補は『バブル』で負け知らずだったサンズ。インサイドにはディアンドレ・エイトンという将来有望なタレントがいるものの、『バブル』で見せたチームの可能性をそのまま来シーズンに持ち込み、強豪へとステップアップしたいなら、ハレルを取るのは妙案だ。ブッカーとハレルのピック&ロールは相手チームの脅威になるだろう。

ただし、最も可能性が高いと見られるのはクリッパーズ残留だ。クリッパーズではハレルだけでなくマーカス・モリスもフリーエージェントとなる。また来年オフにはカワイ・レナードとポール・ジョージもプレーヤーオプションを破棄すればフリーエージェントとなれる権利を持つことになる。チーム編成がこの先どう展開するか分からない状況で、若いハレルと長期契約を結ぶのは良い一手だ。ハレルとしても、この2シーズンで自分が成長できた環境を変えずに新しい契約を得られるのであれば、文句はないはず。

今シーズン最後のパフォーマンスは期待を下回ったとしても、シックスマン賞を受賞した26歳のパワーフォワードは引く手あまた。すでに各チームともハレルの価値を算出し、交渉には入っているだろう。ハレルはどんな決断を下すのだろうか。