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「オープンな選手を見つけられれば負けない」

6月6日にクイックン・ローンズ・アリーナで行われたキャバリアーズとのNBAファイナル第4戦に110-102で勝利したウォリアーズ。JR・スミスの判断ミスがあったとはいえオーバータイムの末に勝った第1戦、ステフィン・カリーがNBAファイナル1試合での新記録となる9本の3ポイントシュートを成功させて快勝した第2戦、そして第4クォーター終盤に引き離して勝利した敵地での第3戦、それぞれ勝ち方が異なるところからも、王者の強さが際立つ。

第4戦は8日に再び敵地で開催されるが、ウォリアーズの2連覇が決まるのは時間の問題。そう言ってもいいぐらい、ウォリアーズには隙がない。キャブズも紆余曲折のシーズンを送りながらチームを仕上げ、レブロン・ジェームズは好調をキープしているが、打つ手がない状況だ。

その第3戦、クレイ・トンプソンは10得点に封じられたが、試合後には「僕が抑えられてもオープンな選手を見つけられれば負けない」と言い切った。

ウォリアーズでは、トンプソン以外にもカリーが試合を通じて3ポイントシュート10本中1本に抑えられた。この日のキャブズは、一度リズムに乗せたら手が付けられない『スプラッシュ・ブラザーズ』を可能な限り3ポイントシュートラインより後方でプレーさせるプランを遂行。これはうまく行ったのだが、インサイドに空いたスペースを使われた。

こうしてウォリアーズではロールプレーヤーのジャベール・マギーとジョーダン・ベルがそれぞれ10得点を記録。ケビン・デュラントもプレーオフでの自己最多となる43得点13リバウンド7アシストの大活躍でチームを引っ張り、トンプソンとカリーがオフェンスで目立たなくても勝てることを敵地でのファイナルで証明してみせた。

トンプソンは、金曜の第4戦でキャブズが同じ戦術を仕掛けてきても不安はないと言う。「もし相手が次の試合でも自分とステフを3ポイントラインから遠ざける守備をしてきても、ウチのビッグマンにボールを積極的に渡す。オープンな選手を見つける。簡単なことだよ」

余裕の発言にも聞こえるが、トンプソンに油断は見られない。昨年のファイナルでは、ウォリアーズが今回と同様に3勝0敗で王手を掛けて敵地での第4戦に臨むも、キャブズは第1クォーターだけで49得点をマーク。単一クォーターでの得点としてNBAファイナル史上最多の猛攻を決めて勢いをつけると、137-116でウォリアーズを下し、スウィープ負けを回避した。トンプソンは、1年前の経験を踏まえ「去年は3勝0敗で迎えた第4戦で、相手にNBA記録を作られた。そのことを忘れてはいけないし、ハングリーなままでいないといけない」と語る。

チームの完成度で上をいくウォリアーズに浮き足立った様子は一切なく、目の前の1勝を懸命に追い求めている。勝負事はやってみなければ分からないとは言うものの、今年のファイナルでは、王者に死角は見当たらない。