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「彼らと話してみて、移籍すべきチームだと確信できた」

2016年の夏、フリーエージェントになったケビン・デュラントは、キャリアの分岐点を迎えた。悩んだ末にいくつかの選択肢から彼が新天地に選んだのはウォリアーズだった。あれから2年、決断の要因をデュラントが『The Athletic』に語っている。

デュラントは、ウォリアーズと交渉した当時、シーズンオフを過ごすためニューヨーク郊外にあるビーチリゾート、ハンプトンに滞在していた。ウォリアーズはその場にステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、アンドレ・イグダーラを引き連れて向かい、デュラントを口説き落とした。

キャリアを変えた決断を下すに至った交渉についてデュラントは、「みんな自分の用件を脇に置いて僕に会いに来てくれた。そのことがすごくうれしかったんだ。リーグベストのチームの、ベストプレーヤーたちが僕のプレーを求めてくれたのだからね」と振り返っている。

「バスケットボールに関して、僕は子供のような気持ちのままでいる。いまだに試合になれば興奮するし、今も学んでいる最中だ。自分を気に入ってもらえる環境で、愛情を感じながらプレーできるなんて最高だよ。彼らは僕という人間も見てくれて、理解してくれると思った」

デュラントは、4選手とのミーティング前の時点で、気持ちがウォリアーズ移籍に傾いていたことも明かしている。「その時点でウォリアーズに行きたいという気持ちがあった。ただ、彼らと会ってみたかった。このチームで本当にプレーしたいか、自分の気持ちを確かめたかったんだ。それで彼らと話してみて、自分が移籍すべきチームだと確信できた。あとのことはオマケみたいなもの。彼らが部屋に入った瞬間から、気持ちは決まっていた」

2015-16シーズンまでサンダーに所属したデュラントは、同年のプレーオフ、西カンファレンス決勝で敗れたウォリアーズに移籍を決断したため、サンダーファンはもちろん、多くのNBAファンから敵視されるようになった。それでも移籍1年目の昨シーズンにキャリア初優勝を成し遂げ、2連覇を懸けてキャバリアーズとNBAファイナルで激闘を繰り広げている。選手として安住の地を見つけたデュラントは今、最も充実した時間を過ごせているはずだ。