堅守とリバウンド、好調の3ポイントシュートで勝利に貢献
4月28日、琉球ゴールデンキングスは、難敵アルバルク東京をホームに迎え撃つと第1クォーターからリードを奪う安定の試合運びで77-60と快勝した。この試合、琉球の田代直希は3ポイントシュート4本中3本成功を含む12得点を挙げ、勝利に貢献している。
「ディフェンスで60点に抑えられた。オフェンスでは、プレッシャーをかけられるのは分かっていました。そうなった時、セットオフェンスに固執せずリングへ向かって縦にアタックしてキックアウトという流れからシュート打てたのが前半は良かったです」
田代は勝因をそう語る。29日の試合に向けては「攻撃力もアルバルクさんはあり、(第4クォーターの)9点に再び抑えられるチームではない。やらせていいところ、やらせてはいけないところをしっかり区別してやらないといけないです」と気をつけるべきポイントを挙げている。
「ディフェンスとリバウンドが僕の仕事。オフェンスは二の次です」と言う田代だが、28日の試合を含め最近は攻撃面での貢献も目立っている。もともと大学時代はスコアラーとして定評のあった彼は、ここ5試合連続で12得点以上をマーク。そして4月の8試合で3ポイントシュートを40本中20本成功と、見事な高確率で決めている。
オフェンス面の好調をもたらしている要因を田代はこう語る。「最近ずっとコンディションが上がってきてなくて、身体が追いついてこなかった。それで無茶をせず周りを見てバスケットをしようと心がけていて、それで良い意味で視野が広がりゆとりが持てていることでオフェンスが良くなっていると思います」
「経験もありますし、練習で強いディフェンスを相手にするのでプレッシャーに慣れた。ボールをもった時にああしよう、こうしようという考えが浮かんでくるのが去年と今で全く違います」
「高い得点力を持つ選手も、やっぱり止めたい」
開幕当初こそ少ない出場時間だったが、シーズン中盤以降は不動の先発メンバーとなり、安定した出場機会を得ている田代。「プレータイムも長くなり、そういった意味ではチームに必要とされていると感じています。ただ、今日はディフェンスが良くなくて交代することが多かったのは反省点。それでも20分くらいは使ってもらえているのは自信になっている」と、主力の一員としての自覚はしっかり持っている。
自分の仕事だと強調するディフェンスについて、「終盤になって、いろいろな代表クラスの選手とマッチアップすることで成長できていると思います」とさらなる手応えを得てもいる。
その背景には、Bリーグになってトップ選手たちとのマッチアップを繰り返す中でのメンタル面の成長がある。「去年はどうしようと慌ててしまい、相手のやりたいことを全部やらせてしまった。今年はそうなっていないと成長している。高い得点力を持つ選手を相手にしても、やっぱり止めたいです。代表クラスの選手と対峙しても、引けを取らずにマッチアップできるようになりたいです」
当然のようにチャンピオンシップで対戦するチームは、それぞれ日本を代表するスコアラーを有している。そんな難敵を相手にしても琉球がチームの基盤となる堅守をキープしていくには、田代の奮闘が欠かせない。
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