シーホース三河の32番を受け継いだ、シェーファー・アヴィ幸樹の覚悟「チームを勝たせられる選手に」

シーホース三河の32番を受け継いだ、シェーファー・アヴィ幸樹の覚悟「チームを勝たせられる選手に」

2020/08/21
シェーファー・アヴィ幸樹

昨シーズン、シェーファー・アヴィ幸樹はアルバルク東京から滋賀レイクスターズへとレンタル移籍した。出場機会を求めての移籍とあって平均15.2分間のプレータイムを得て、外国籍選手とフィジカルな戦いを繰り広げながら4.1得点、4.5リバウンドと自身の力を証明した。そしてこの夏、キャリア3年目をシーホース三河で迎えることになった。引退した桜木ジェイアールの背番号を受け継ぎ、結果にこだわると豪語するシェーファーに話を聞いた。

「最初はジェイアール選手の引退は知りませんでした」

──久しぶりのバスケが楽しいとツイッターで発言していましたが、練習も始まり新しいチームには馴染みましたか?

日本人選手だけですが練習も始まり、連携も取り始めて充実しています。これまでも動いてはいましたがあくまでもワークアウトで、対人でやるのは久しぶりで楽しいです。

──シェーファー選手は新加入で一番仲が良い選手は誰ですか?

熊谷航ですね。歳が1個上で一番近く、去年の夏に一緒にバスケしたこともあって、2人でご飯に行くこともあります。

──そういえば、YouTubeでゲーム実況を始めましたね。

そうですね、意外とファンの方がコメントしてくれて楽しかったです。オンとオフははっきりしていて、ゲームが好きで、こういう状況だからこそ何かをやって、ファンとかかわることができたらと思ったので。最近実況向けのゲームを買ったので、それを近々実況してみようと思っているので乞うご期待です(笑)。

──テレビに出演するなどメディアの露出が増えて、声をかけられる数も増えたのではないですか?

シーホース三河がこの地域に根付いてるので、「シーホースの人ですか?」と声をかけられることは結構あります。実家が東京で移動した時だったり、三河以外の場所で声をかけられることもあって、少しは知られてきたんだなって思いました。『櫻井・有吉THE夜会』に出てた人ですよねって言われた時は一番びっくりしましたね(笑)。

──知名度が爆上がり中ですね。ではバスケの話に移りますが、移籍先に三河を選んだ理由を教えてもらえますか?

オファーは5、6チームありました。三河を選んだ理由の一つとして練習施設や環境が整っていることがあります。もう一つは(桜木)ジェイアール選手の引退を聞かされて、期待してもらっているんだなと感じたことがあります。

一番最初にオファーを受けた時はジェイアール選手が引退することは知りませんでした。滋賀である程度の結果を出せたことで、最初はジェイアール選手がいる三河に行っても意味がないと思っていました。話だけ聞いてみようとしたらジェイアール選手が引退で、僕のスポットが空いているということになったんです。

シェーファー・アヴィ幸樹

「チームが弱くなったから自分が中心になるのでは意味がない」

──結果的にジェイアール選手の背番号を受け継ぐことになりました。

高校の時にクリッパーズのブレイク・グリフィンが好きで32番をつけ始めて、代表でもずっと32番をつけていてシンプルに6番に違和感があったので。サッカーをやっていた頃はクリスティアーノ・ロナウドが好きだったので7番をつけたかったんですけど、サッカーでは点取り屋が11番というイメージがあって、僕はフォワードをやっていて11番でした。

なんじゃそりゃってなるんですけど、ローマ数字のVI(6)ってあるじゃないですか。僕の名前ってAVIなんですね。英語で一つのものを指す時にAがついて、アヴィ=A VIって。僕が6に決めかねてる時にお父さんと兄貴が「それいいじゃん」ってなって。後付けなんですけどね(笑)。

──面白いルーツですね。背番号は選手にって大事ですし、偉大な背番号を背負うことで覚悟が垣間見えました。

32番が永久欠番になるなら6番にしようと思っていたんですけど、つけさせてくれることになりました。三河にとって32番は大きな番号だなって、今になってあらためて少しプレッシャーを感じるようになりました(笑)。でもそれだけチームに期待してもらっていると感じているので、背番号に負けないプレーをしたいと思っています。

──以前取材をした時にやり辛い選手として名前を挙げたダバンテ・ガードナー選手がチームメートとなりました。

3年連続得点王ですし、彼から盗めるものを盗みたいというのもあります。練習から彼とマッチアップできれば自分のためになるので。やりたくないから同じチームに入っちゃえってわけじゃないですよ(笑)。練習からバチバチやり合えるので。

──ガードナー選手、そして金丸(晃輔)選手とリーグを代表するスコアラーがいます。得点を伸ばしたいとも以前言っていましたが、そこでやり辛さは感じませんか?

高校からバスケを始めたこともあって、僕はオフェンスのバリエーションをもっと増やさなきゃいけないですし、いきなり1on1をするタイプではありません。プレーの流れの中でズレができた時に隙を見てドライブしたり、そういうプレーを増やしていきたいです。ガードナー選手や金丸選手にボールが集まればそれだけディフェンスの意識も集中するので、そこを狙えるのは全然良いことです。もちろんいろいろできるようになりたいですが、常に外国籍選手が相手ということもあって僕がファーストオプションになることはなかなかないと思います。

──主力選手が多数移籍した滋賀にいたら、自分がファーストオプションになった可能性もあったと思います。そこの葛藤はなかったですか?

確かに僕がファーストオプションになれる可能性もあったと思います。でも僕としては、チームが弱くなったから自分が中心になるのでは意味がないと思っています。例えば、最下位のチームで20得点10リバウンドをするより、優勝したチームで5点5リバウンドのほうが価値があると思っていて、もっとレベルの高いところでやることが自分のためになると思いました。

シェーファー・アヴィ幸樹

「自分が0点0リバウンドでも、チームが勝てればいい」

──向上心の高さは相変わらずですね。。やはり桜木選手の後となると、4番がメインになるのでしょうか?

競争は大好きですね(笑)。他の外国籍選手だったり誰と出るかによって変わるとは思います。3ポイントシュートも練習していますし、5番でも4番でもどっちでもいけるように準備はしています。

ただ、今のバスケットは4番と5番はそこまで変わらないと思っていて、そういう意味ではポジションにはそこまでこだわっていません。いずれ3番から5番までできる選手になりたいと思っています。特に3番選手も守れるようになりたいです。そうなれば、オフェンスで5番を相手にしてもスピードでミスマッチになれるし、スモールバスケットでもやれると思うので。

もちろんゴール下にいることも大事でそれは自分の役目だと思っています。海外の選手と比べると特別大きいわけじゃないので、代表で言うと、(八村)塁、(渡邊)雄太さん、僕で3番から5番をスイッチしても守れるのが理想です。

──それは楽しみな布陣ですね。昨シーズンはプレータイムを得たことで「キャリア1年目という感覚」と語っていました。三河での新シーズンはどのようなシーズンにしたいですか?

来年にオリンピックが開催されることもあって、成長することを第一に掲げています。昨シーズンは初めてプレータイムをもらえて、経験を積んで成長することしか考えてなかったです。自分のプレーがどれだけ結果に影響するかを分かっていなかったですが、それがだんだん分かってきましたし、チームを勝たせられる選手になりたいです。

去年は得点が入らないと落ち込むし、得点が入ると素直に喜んだり、スタッツを気にしていましたが、三河では勝ち負けにこだわります。自分が0点0リバウンドでも、チームが勝てればいいくらいの気持ちでやっていきたいです。

──では最後にファンへメッセージをお願いします。

最初は無観客だったり、どうしても制限があるかもしれないと思っています。僕としてもファンの皆さんの前でプレーできないのはつらいですが、こういう時だからこそ、オンラインでも自分たちが戦っている姿を見せて勇気付けられたらと思っています。

スケールが大きくなっちゃうんですけど、人間はこれまでどんな困難も乗り越えてきたと思うので、最終的にはコロナにも打ち勝って満員のアリーナでプレーできる日が来ると思っています。思いっきり応援してもらって、それを背負って思いっきりプレーするので、これからも応援してください!

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