終盤に勝負強さを見せた名古屋Dが富山を振り切り、チャンピオンシップ進出へ前進

2018/04/21
Bリーグ&国内
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文=立野快 写真=B.LEAGUE

多彩なオフェンスが機能して序盤にリードを奪う

4月21日、名古屋ダイヤモンドドルフィンズがホームのドルフィンズアリーナに富山グラウジーズを迎えた。名古屋は前節、強豪アルバルク東京から勝ち星をもぎ取り中地区2位の地位を固め、3位の三遠とのゲーム差は3。残り7試合、チャンピオンシップ出場の権利を是が非でも守りたい中での接戦を74-72で制した。

序盤にペースを握ったのは名古屋D、開始3分間のシュートをすべて成功させ12-5と先行する。流れを変えたい富山はベンチに置いていたエースの宇都直輝を投入するも、持ち前のアタックが出せず、流れを変えるには至らない。

名古屋Dは張本天傑、ジャスティン・バーレルとビッグマンが外から仕掛けるドライブを中心とした攻撃で得点を重ねていく。さらに守備でも富山を封じ込め、トランジションオフェンスからのイージーバスケットへとつないで第1クォーターを26-14でリードした。

ともにオン・ザ・コート「2」の第2クォーター、富山はデクスター・ピットマンのポストプレーを中心とした遅攻で落ち着きを取り戻すが、名古屋Dはバーレルが戻ると相手センターを外に引き出しての1対1から得点して流れを明け渡さない。そこから藤永佳昭、安藤周人、船生誠也の3ポイントシュートが立て続けにヒット。45-32と突き放して前半を終えた。

勝利への執着心を見せる富山、逆転するも失速

後半、水戸健史がルーズボールに飛び込んでポゼッションを得ると、そのままドライブで得点。ベテランのハッスルプレーに触発され、富山のディフェンスに激しさが増す。そこから互いに守り合う堅い展開となるも、宇都の個人技による8連続得点で富山が点差を1桁に戻して最終クォーターへ。

その第4クォーターの入りを制したのも富山だった。早い展開からクリント・チャップマン、ピットマンにパスを供給し得点を重ね、さらに宇都のドライブで4点差まで詰め寄る。流れを引き寄せた富山に水戸がまたもルーズボールに身体を投げ出してポゼッションを得て、エネルギーを与える。残り3分半、宇都の得点でついに富山が逆転に成功する。

しかし、ここで富山は突然の失速。宇都はその前から肩で息をしている状態だった。もともと前節は休養を与えられ、この試合もベンチスタートで万全ではなかったはず。その宇都が反撃を牽引してきたが、限界が来ていた。他の選手も同様で、足が残っていない状態。対する名古屋Dは追撃されながらもリードし続けており、勝負どころで余力を残していた。特にバーレルとクレイグ・ブラッキンズは逆転された状況でも焦ることなくギアを上げ、フットワークで付いていけない富山からファウルを奪い、フリースローであっさりとリードを奪い返した。

リバウンドに課題も、チームオフェンスは機能

最終盤、ファウルゲームを仕掛けた富山は残り2.6秒で上江田勇樹がフェイダウェイ気味の難しい3ポイントシュートを沈めて1点差に迫ったが、反撃もここまで。富山の猛攻に耐えきった名古屋Dが76-74で勝利した。

名古屋Dの梶山信吾ヘッドコーチは後半の苦戦について「一番の要因はオフェンスリバウンドを取られてしまったこと。我慢しきれなくなってオフェンスリズムが悪くなってしまいました」と課題を挙げたが、前半はドライブとパスアウトを組み合わせたチームバスケットが機能し、チームアシスト13を記録しており、今後のチャンピオンシップ争いに向けパフォーマンスの面でも収穫があった一戦となった。

対する富山は勝利に執着し泥臭いプレーを徹底したものの、結果としてチャンピオンシップ争いから大きく後退する痛い一敗に。やはり課題は14-26と差を付けられた第1クォーターで、ミオドラグ・ライコビッチヘッドコーチも「第1クォーターの出だしを良くしていくこと。その点を改良していけば再び勝機は見えてくるはず」と試合を振り返る。

明日も敗れれば富山のチャンピオンシップ出場は消滅。逆に残留プレーオフの危険性が出てきてしまう『崖っぷち』だけに、明日の試合は是が非でも取りたいところだ。