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攻めのサンダーと守りのジャズ、好対照の両チーム

ジャズは守備をベースにした堅実なバスケットで西カンファレンス5位でレギュラーシーズンを終えた。エースのゴードン・ヘイワードが去ったことで開幕前の評価は低く、前半戦は低空飛行が続いたが、シーズン中盤から巻き返しに成功して2年連続のプレーオフ進出を決めた。

4月15日から始まる1回戦では、最終的に4位で通過したサンダーと対戦する。ジャズは今シーズン、サンダーに1勝3敗と負け越し、特に昨年12月20日に敵地で対戦した際には79-107で完敗を喫した。1回戦ではサンダーがホームコート・アドバンテージを持っているため、熱狂的なオクラホマシティのファンが作り出す雰囲気を前に苦戦は免れない。

だが今のジャズは、サンダーが知っているチームとは違う。サンダーとの4度の対戦はすべて昨年、ジャズがチームとして上向きになる前に行われた。

インサイドの要ルディ・ゴベアは12月5日のサンダー戦に出場したが、当時はケガから復帰したばかりで本来のパフォーマンスを披露できていない。新人ながらリーディングスコアラーとしてチームを牽引したドノバン・ミッチェルは、先述の大敗を喫した試合を欠場している。

さらに今年の2月のトレードデッドラインにはジェイ・クラウダーを獲得。このトレードを含め、後半戦のジャズは変貌を遂げた。ミッチェルがゴー・トゥ・ガイとしての立ち位置を確立させると、リッキー・ルビオもオフェンス時に積極性を見せてキャリアハイの13.1得点を記録。新加入クラウダーが守備重視のスタイルにすぐさまフィットし、影ながらチームを支えるジョー・イングルズもキャリア初の全82試合に出場して得点(11.5)、リバウンド(4.2)、アシスト(4.8)で自己最多の数字を残した。

ミッチェルが弱点である得点力を補ったものの、最大の強みは2シーズン続けてリーグ最少失点(99.8)を誇る守備力だ。後半戦のジャズは、チームスタッツでもリーグトップクラスの数字を残している。後半の41試合で100ポゼッションあたりの得失点差(9.6)、100ポゼッションあたりの平均失点(98.7)でリーグベスト。後半41試合をリーグ2位の31勝10敗で終えた。

1回戦で対戦するサンダーは、前人未到の2年連続『平均トリプル・ダブル』を達成したラッセル・ウェストブルックを中心に、ポール・ジョージとカーメロ・アンソニーの『OK3』を擁する強豪。短期決戦では一気に流れを持っていけるだけの馬力を備えている。

ただ、サンダーは1月下旬から急浮上したジャズのケミストリーを経験していない。相手の現在地を知らないのはジャズにも当てはまることで、負傷者を出しながら西の競争を勝ち抜いた後半戦のサンダーの強さを直に体験していない。両チームの特徴だけを挙げて考えれば、攻めのサンダー vs 守りのジャズと予想できるかもしれないが、良い意味でも悪い意味でもすべてを覆す『戦術ウェストブルック』がもたらす結果は予測不可能だ。

チームバランスを駆使するジャズが、経験と個々の能力で上回るサンダーにどう立ち向かうのか。いずれにしても好勝負必至のこの顔合わせは、1回戦最大の注目カードだ。