タイラー・ヒーロー

中断期間に足首のケガを完治させ「コンディションは100%」

ヒートのスクリメージ(練習試合)初戦はキングスとの対戦。104-98で快勝したこの試合、ダンカン・ロビンソンがチームハイの18得点、タイラー・ヒーローがそれに続く15得点とバックコートの活躍が光った。リーグ屈指のシューターであるロビンソンはもちろん、ドラフト全体13位指名のルーキー、ヒーローのステップアップがヒートにとっては重要な要素になる。

ヒーローは足首のケガにより2月から3月にかけての15試合を欠場し、復帰戦となった3月12日のホーネッツ戦を最後にシーズンは長い中断期間に入った。ヒーローは「時間はたっぷりあったから100%のコンディションを取り戻すことができた。今まで感じた中でも最高の気分だ」と語っているが、スクリメージでのパフォーマンスは言葉以上に説得力のあるものだった。

先発ポイントガードであるケンドリック・ナンの合流が遅れたためにヒーローのプレータイムが増え、そのチャンスを生かした形。いつもと違う役割も見事にこなした上での15得点だから価値は大きい。

チームリーダーであるジミー・バトラーは、『お気に入り』のヒーローを今回も称賛した。「あいつはハンドラーもできるし、得点を奪えるし、ディフェンスもできる。チームのためにあらゆることができる選手だ。どのポジションでもこなせるのは、考え方がルーキーのそれではないから。映像を見て研究し、チームメートがどこでどう動いてフリーになり、それに対して自分がどうすべきかを頭に叩き込んでいる」

今シーズン開幕の前から、バトラーはヒーローのルーキーらしからぬ負けん気の強さ、そしてバスケに取り組むストイックな姿勢を気に入っている。だからこそ朝4時スタートの個人練習にも誘い、一緒にトレーニングをしてきた。

かつてバトラーは「あいつは誰に対しても自分の意見を言うし、引き下がらない。そういう闘志は尊敬できる」と語っていた。そのバトラーこそ思ったことは必ず口にするタイプで、チームのためになると思えば衝突が起こるのを承知で厳しい意見をぶつける。そのおかげでチームメートとの関係が悪化したことも過去にはあった。

バトラーはヒーローに若き日の自分を重ねているのだろう。チームメートにとって時に苛烈すぎるバトラーの性格は、それについて来るだけのガッツがある者には良き指針となる。互いに尊敬し合う2人の師弟関係がチーム全体へと波及すれば、ヒートはさらに上を目指せるチームになれるはずだ。