AIバスケロボの『CUE』(キュー)がアリーナ立川立飛でお披露目、馬場雄大との初勝負は引き分けに

2018/03/31
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=©ALVARK TOKYO

『トヨタ技術会』制作のAIロボが初披露される

3月28日、アリーナ立川立飛でアルバルク東京対栃木ブレックスの試合が行われた。そのハーフタイムに登場し、ファンに披露されたのがAIバスケロボットの『CUE』(キュー)だ。

CUEはトヨタ自動車に勤務する社員が任意で加入する『トヨタ技術会』の17人のメンバーにより製作されたロボット。未来のモビリティに欠かせない技術である人工知能の開発に挑戦し、変革の原動力になりたいという思いから、メンバーが試行錯誤しながら開発に取り組んだ『汗と技術の結晶』だ。

CUEは(ペイント内であれば)狙ったシュートは100%外さない凄腕のシューターとして登場。先に公開された動画では、安藤誓哉とザック・バランスキーとのシュート対決で10本中10本を成功させて勝利している。

馬場雄大とシュート対決を行ったCUEは、フリースローライン付近からシュートを放ち、次々と成功させ会場の観客を沸かせた。プロとして負けられない馬場も確実にシュートを成功させていくも、4本目に痛恨のミス。これでCUEの勝利かと思われた。だがCUEの6本目のシュートがリングに嫌われ、会場がどよめく。その後、互いにすべてのシュートを成功させ、9対9の引き分けとなった。

CUEを製作したエンジニアチームは「豊田市の地域のイベントに出して倉庫に保管して終わる予定だったんですけど、まさかこんな大舞台で馬場さんと戦って互角の勝負ができるなんて思っていなかったのでうれしいです」と感想を語った。

製作期間は約1年、人工知能の知識は当初全くなく、一から勉強したという。本番以外ではほぼ失敗したことがなく、「学習をする中でシュート確率を上げていったんですけど、100%成功させるのはなかなか難しいなと今回思いました」とコメント。

「バスケットボールは表面がごつごつしているのでちょっと置き方がずれるだけで飛び方が変わるんです。投げるのは機械ですが、置くのは人なのでそこで軌道が変わったかもわからないです」と失敗理由を分析した。

馬場「勝負を面白くしようとしたんですかね?」

一方、対戦相手の馬場は「ザックさんや誓哉さんとやった時も1本も外さなかったので、『あれ、外した!?』っと思って」と、CUEがシュートを落としたことに逆に驚いたそうだ。それでも「4本目に僕が外して6本目に外したので、勝負を面白くしようとしたんですかね? そんなことあるわけないっていう(笑)」と見事なノリツッコミを披露するなど、CUEとの勝負に興奮していたようだ。

ケガの影響で約2カ月間欠場が続いている馬場の状態が気になるが、「やるだけであればもうやれる」と復帰が近いことを明かす。「ただ帰ってきても意味がないと思っています。今のプレーオフムードのチームに勢いを与えるために、やれることを今精一杯やっています。ハードなプレーをするためにもみんなにはもうちょっと待ってほしいです。期待してください」

ケガからの復帰が待たれる馬場。豪快なダンクだけでなく、CUEとの勝負を引き分けに持ち込んだそのシュート力を、早くコートで披露してほしいものだ。