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ベンチ起用を受け入れて『生涯スパーズ』を希望

昨年5月、ロケッツとのプレーオフ準決勝第2戦で左足の四頭筋腱断裂という重傷を負ったスパーズのトニー・パーカー。開幕から欠場が続いたものの、11月下旬に復帰した後は、主にセカンドユニットの一員としてチームに貢献している。

開幕からパーカー不在の穴を埋めたデジャンテ・マレーの能力を評価し、指揮官グレッグ・ポポビッチはマレーを先発に固定している。パーカーのコンディションを気遣う面もあるのだろうが、間もなく36歳になるパーカーに衰えが出始める『Father Time』がやって来たと判断している面もあるのだろう。

ポポビッチからベンチ起用を伝えられても、パーカーは納得した上で受け入れている。一般的に、ずっと先発を任されてきたスター選手は、ベンチ起用を『降格』と考えてしまうもの。しかし、パーカーは違った。

すべて納得済みだからこそ、パーカーはフリーエージェントの権利を取得する今シーズン終了後、スパーズとの再契約を希望している。『Express-News』とのインタビューで去就について聞かれた際、パーカーは「スパーズに残りたい。残留が自分にとっての最優先事項。絶対に残りたい」と断言した。

再契約に関する最終的な判断はポポビッチに委ねられるだろうが、起用法の意図を理解し、かつ限られた出場時間でも試合に影響を与えられる経験豊富なポイントガードを手放すとは考えにくい。一緒に黄金期を支えたティム・ダンカン、マヌ・ジノビリに続いて、パーカーも『生涯スパーズ』でキャリアを終えることになりそうだ。