ケビン・ラブ

「僕の日常を感じられた」

NBAは制限つきながらも、5月8日から球団の練習施設の使用再開を認めた。

練習は一度に4人までという制限付きで、アシスタントコーチと育成コーチも個人ワークアウトに参加できるが、これはあくまでも任意であって、練習施設を使うかどうかは選手次第だ。そして施設は使えても、チーム練習の再開はまだ許されていない。

キャバリアーズのケビン・ラブは、自宅から車で20分ほどのところにある練習施設に向かい、久しぶりに汗を流した。

施設の入り口には、選手の体温を計り、体調などについて質問するスタッフが待機。ラブは「家に体調が悪い家族がいないか、州が定めるガイドラインをきっちり守っていたかとか、そういう質問をされたよ」と『ESPN』に語った。

選手はフルコートの半面を1人で使う形式で、近くには消毒液、軽食、タオル、水が用意されたテーブルが設置され、マスクとグローブを着けたコーチがパスを出し、リバウンドを拾ってくれる環境で練習したというが、その光景は『異様』だったとラブは語った。

「しばらくの間は、いろいろと変わるだろうね。コーチのダン・ジェリオットがマスクとグローブを着けた状態でボールを渡してくれた。もちろん変な感じがしたし、異様だったよ」

ラブは、ジェディ・オスマン、ラリー・ナンスJr.、アンテ・ジジッチと同じ時間に練習した。そして、ソーシャルディスタンスを保った上で仲間と直接交流できたと言い、「ジェディはいつものようにくだらない冗談を言っていたよ。誰も聞いていなかったけれどね」と笑った。

選手の使用が許されているのは、練習用のコート、ウェイトルーム、トレーニングルームのみで、今のところシャワーは利用できない。ラブは「服だけ着替えて、家に帰ってからシャワーを浴びた。汗っかきの自分にはつらい」と語ったが、久しぶりにコートを使った練習ができて、バスケットボールの楽しさをあらためて実感したようだ。

「みんな逃げ場を求めているだろうし、大好きなことをやれる当たり前の生活を求めている。25年もチームでバスケットボールをしてきた自分にとって、こんなにバスケから離れたのは過去最長だった。今日の練習は本当に楽しかったよ」

「自宅のトレッドミルで走ったり、家でのワークアウト以外で汗をかけた今日はドーパミンがたくさん出た。僕の日常を感じられたし、コートでシューティングができて気分も上がった」

アメリカ国内の新型コロナウイルス感染状況は深刻なままだが、NBA選手たちも少しずつ日常を取り戻そうとしている。