写真=Getty Images

ウェストブルックは「楽しみにしていた」と余裕の笑み

NBAでも珍しいトリプル・オーバータイムにまでもつれた12月15日のサンダーvsセブンティシクサーズの激闘は、まだ記憶に新しい。前回の対戦では、シクサーズの『トラッシュトーカー』ことジョエル・エンビードが、カーメロ・アンソニー、ラッセル・ウェストブルックとやり合ったシーンが印象に残った。

オーバータイムでサンダーのスティーブン・アダムズがファウルアウトになるや、エンビードは手を振って「バイバイ!」と挑発。チームメートへの無礼を許さないウェストブルックは怒り、サンダーが119-117で接戦をものにした後、エンビードに向かって笑顔で手を振り、同じ行為でやり返した。試合後には互いに挑発し、2人の間には遺恨が生まれた。

そして1月28日、今度は舞台をオクラホマシティのチェサピーク・エナジー・アリーナに移し、シクサーズvsサンダー、いやエンビードvsウェストブルックによる『第2ラウンド』のゴングが打ち鳴らされた。

第1クォーター中盤、エンビードはドライブからペイント内に突入すると、目の前に立ちはだかったウェストブルックを吹き飛ばし、右手でワンハンドダンクを叩きつけた。この直後、エンビードはコートに倒れたウェストブルックを上から見下ろして挑発。

この行為をウェストブルックが許すはずもない。前半こそフィールドゴール20本中6本の成功とリズムに乗れなかったが、後半は13本中8本という高確率で得点を量産。サンダーが第4クォーター終盤までに勝負を決めると、ウェストブルックは、すでにベンチに下がっていたエンビードを睨みつけながら悠々とその場ドリブルで残り時間を消化し、試合終了のブザーを聞いた。

ウェストブルックは37得点9リバウンド14アシストの大活躍で勝利に貢献。試合後「前の対戦の時にゴチャゴチャ言った部分もあったし、楽しみにしていたんだよ。でも、分かるだろ。オクラホマシティの2勝0敗だ」と満面の笑み。エンビードは、試合後Instagramに「厳しい負け」と投稿したが、ウェストブルックを吹き飛ばした瞬間の画像を使い、苦し紛れの抵抗を見せた。

Tough loss #TheProcess

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これで今シーズンのサンダーとシクサーズの対戦は終了。次に公式戦で戦うのは来シーズンになるだろうが、ウェストブルックとエンビードに関して言えば、2月18日にステイプルズ・センターで開催されるオールスターゲームでも対戦する。

ウェストブルックはチーム・レブロン、エンビードはチーム・ステフィンだ。球宴であっても空気を読まず緊迫感のあるプレーを見せるウェストブルックに、またもエンビードが何か仕掛けると予想され、第3ラウンドに発展する可能性はある。2人のバトルは、オールスターゲームの見どころの一つとして注目されるはずだ。