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前指揮官との確執を報じられるも、チーム愛は変わらず

強豪ぞろいの西カンファレンスにおいて、グリズリーズは7年連続でプレーオフに進出するなど、スパーズに次ぐ安定感を誇ってきた。だが、今シーズンは風向きが変わってしまった。

11月末に成績不振を理由に前ヘッドコーチのデイビッド・フィズデイルを解任するも、状況は好転していない。8勝20敗はマーベリックスと並んでカンファレンス最下位だ。すでにプレーオフ圏内の8位まで順位を上げるのは相当に苦しい状況となっている。そうなれば、グリズリーズが今シーズンをあきらめ、早々に主力とドラフト1巡目指名権、もしくは有望な若手を交換するチーム再編に踏み切ったとしても不思議ではない。

もしグリズリーズが若返りを図るのであれば、その放出対象は、生え抜きのマルク・ガソルかマイク・コンリーのどちらかになる。フィズデイル解任の理由とも噂されたガソルに関しては、以前からトレードの噂が浮上している。しかしガソル本人のメンフィス愛は全く揺らいでいない。

ガソルは言う。「自分には責任がある。何があってもあきらめない」

「借金30の状態になっても気持ちは変わらないか」と質問されても、ガソルの答えは一貫していた。

「どういう形で、そういう状態になるのか見たい。その過程を見たいんだ。(オーナーの)ロバート・ペラ、そしてチームメートが自分の残留を希望してくれる限り、みんなが自分のことを球団の問題としてではなく、その解決法と思ってくれている限り、僕はここに残る」

ガソルの2018-19シーズンの年俸は2410万ドル(約27億円)で、2019-20シーズンはプレーヤーオプション付きの2560万ドル(約29億円)となっている。若返りを図るのであれば、高額年俸選手から放出するのが常套手段であり、他チームからのオファー次第では、今シーズンのトレード期限までにグリズリーズは選択を迫られるかもしれない。

球団からトレードを告げられた場合のガソルの態度も、すでに固まっている。ガソルは「もし自分のトレードが球団にとってベストであれば、受け入れる」と語った。

ガソルは、フィズデイルの解任をチームに要求したという報道を完全に否定している。残留、あるいは放出されるにしても、ガソルは『メンフィス愛』を貫くことを決めている。