ディフェンスに重きを置くウィザーズの新スタイルに八村塁が貢献、それでも好調ヒートに勝てず

ディフェンスに重きを置くウィザーズの新スタイルに八村塁が貢献、それでも好調ヒートに勝てず

2020/03/09

八村塁

無得点に終わるもアデバヨとの対決は見応え十分

八村塁を擁するウィザーズは、ホームに好調ヒートを迎えた。

立ち上がりから0-7とビハインドを背負ったウィザーズだが、エースのブラッドリー・ビールによる連続得点、またセカンドユニットのダービス・ベルターンスが第1クォーターから3本の3ポイントシュートを成功させて接戦に持ち込む。その後もヒートが先行するが、ベルターンズの3ポイントシュートで何とか食らい付き、前半は54-57と3点ビハインドで終えた。

続く第3クォーターはディフェンス合戦に。ハイスコアゲームに慣れたウィザーズにとっては得意な展開ではないが、2日前に勝利したホークス戦からディフェンスに重きを置いており、ハーフコートバスケットを得意とするヒートを相手に互角の攻防を演じる。

その中で八村のプレーにも大きな変化があった。これまではブラッドリー・ビールに次いで得点が期待される選手として多くのパスが回って来たが、ビールとシャバズ・ネイピアーが攻撃の中心へとシフト。八村はボールタッチが少なくなったことで自分のリズムでプレーできず、外からのシュートはリングに嫌われ、ゴール下ではこの試合を通じて3度のブロックショットを浴びて得点が生まれなかった。

それでもヒートの分厚いオフェンスに対抗できたのは、チームディフェンスが機能したからで、そこで八村の貢献は大きかった。アウトサイドではシューターのダンカン・ロビンソンをフリーにさせず、インサイドにヘルプに寄ればジミー・バトラー、バム・アデバヨにイージーシュートを打たせない。センターのトーマス・ブライアントがインサイドを支えきれずに早々にファウルトラブルになり、第4クォーターもほとんどプレーしないままファウルアウトになったが、その後もオールスター選手のアデバヨを相手にフットワーク良くドライブするコースを空けず、しぶといディフェンスを続けた。

これまでは素早くボールを回され、一つのピックプレーやフェイントでズレを作られるとローテーションが間に合わずにイージーシュートに持ち込まれていたウィザーズのディフェンスは、この試合で大きく改善。ディフェンス合戦となった第3クォーターを18-15で上回ったのは、今までにない展開だった。

第4クォーター序盤、ビールがベンチで休んでいる間にネイピアー、ベルターンス、モリッツ・バグナーが奮起して逆転。残り9分半で83-75とリードを最大8点まで広げる。ところが、その後が誤算だった。十分に休めたはずのビールのシュートがことごとくリングに嫌われ、そんなエースに立ち直るきっかけを与えようとボールを集めた結果、そこまで上手く回っていたチームオフェンスが機能不全に陥った。

逆にヒートは、試合途中に左足の指を痛めたバトラーがプレーを続けられないアクシデントに見舞われながらも、アデバヨ、ロビンソン、ケンドリック・ナンとチームの好調を支える主力が攻守に活躍。ラスト9分半を25-3の怒涛のランで乗り切り、100-89できっちりと勝利をモノにした。

ビールは前半だけで20得点を奪いながら、後半わずか3得点。特に勝負の第4クォーターは9本のシュートを放ちながら一つも決められなかった。八村はデビュー7戦目のペイサーズ戦に続きシーズン2回目の無得点に終わり、6リバウンド3アシストとスタッツは伸びなかった。それでも、これまでオフェンスで突っ走るだけで、それで勝てなかったウィザーズの戦い方に変化を持たせた意味で、八村の働きは小さくなかった。ただその一方で、第4クォーター途中には決めれば逆転の、オープンでのコーナースリーを打つチャンスがありながら決められなかったのは課題として残る。

ウィザーズはこれで23勝40敗に。まだ東カンファレンス9位に付けているが、プレーオフ進出となる8位マジックとのゲーム差は5.5あり、残り19試合でこの差を埋めるのはかなり厳しくなってきた。

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