秋田ノーザンハピネッツ

若手選手の活躍が目立つ試合に

台風のため順延となっていた秋田ノーザンハピネッツvs横浜ビー・コルセアーズの第2節のゲーム2が4カ月遅れで行われ、93-75で秋田が敵地での勝利を収めた。

試合は序盤から秋田が激しいディフェンスを遂行し、主導権を握る。前半は横浜の得点源であるジェームズ・サザランドを4点、レジナルド・ベクトンを8点に抑えるなど、横浜のインサイドに対する徹底したダブルチームが効いた。そしてスクリーンアウトも確実に行い、全員でリバウンドに入ることで前半のオフェンスリバウンドでは12-2と圧倒した。

さらにインサイドだけでなくアウトサイドでもプレッシャーをかけ、安易にはパスを出させない。途中出場の白濱僚祐や中山拓哉もスティールで貢献するなど、誰が出てもディフェンスの強度が落ちない秋田は前半で最大11点のリードを奪った。

横浜はスピードで対抗する。生原秀将と橋本尚明が速いバスケットを展開し、秋田のディフェンスがセットされる前にボールを運び、シュートチャンスを狙っていく。序盤はインサイドへのパスも通らなかったが、ガードが自らが切り込むことでディフェンスを引き寄せてビッグマンにパスを繋ぎインサイドでの得点を増やしてく。さらに特別指定選手の赤穂雷太の3ポイントシュートも決まるなどして点差を縮めていくと、後半の開始1分半で逆転し、ここからは拮抗した戦いが続く。

1ポゼッションを争う戦いが続いたが、ディフェンスで我慢を続けた秋田は、最終クォーターの開始2分で伊藤駿による連続スティールからの速攻を決め勢いに乗る。そして前線から激しいディフェンスを行い横浜に速いバスケットを展開させない。横浜はここでベクトンが5ファウルで退場に。

その後も秋田はディフェンスリバウンドからの速攻を連続で決めるなどし、一気に2桁リードを奪うと残り5分で73-61と点差を広げた。

ディフェンスで立て直した秋田はハーフコートオフェンスも良くなり、スペースを上手く使いインサイドではウィリアムスが得点を量産。そして特別指定の多田武史も最終クォーターに連続で3ポイントシュートを決めるなど、最後まで攻守ともに積極的なプレーを行い93-75で勝利した。

横浜ビー・コルセアーズ

「第4クォーターの残り8分からがすべて」

勝利した秋田の前田顕蔵ヘッドコーチは「重たい展開になったけど、後半はチームで我慢してディフェンスからリズムを作って走るバスケットができました」とディフェンスで耐え続けたことが勝因だという。

それでも「今日もファウルを27個もしてしまい、まだまだ要らないファウルが多いです」と課題を挙げる。「アグレッシブに行った上でのミスはOKです。ただ消極的なミスでファウルをしたり、手の使い方が悪くてファウルをしてしまうことが多いので、これをなくしていきたいです」

一方、敗れた横浜の福田将吾ヘッドコーチは「第4クォーターの残り8分からがすべてだと思います」と、勝敗を分けたゲーム終盤を言及した。

「終盤では簡単なターンオーバーから走られて秋田さんのやりたいバスケをやらしてしまいました。さらにそこから一気に我々のエナジーレベルが落ちてしまったので、苦しい時間帯をどう戦うのか、40分間自分たちのバスケを続けるためにはどうしたら良いのかを、選手たちと話し合っていきたいです」

それでも中盤では逆転に成功するなど良い場面もあったが、「最終クォーターでベクトン選手が退場になってオフェンスの起点を失ってしまいました。これからは起点を彼だけではなくて、他の選手のところの精度も高めないといけないと感じた一戦でした」と、今後への課題を語った。

しかし、この試合では赤穂がジェームズ・サザランドと並ぶチームハイの16得点を挙げ、秋田も多田が12得点を挙げるなど、新戦力の活躍が目立った試合となった。

一度は逆転を許して崩れかけた秋田だが、最終的にはスティール16本、そしてファストブレイクポイントでも23-8と大きく上回るなどディフェンスで我慢することで、秋田らしいバスケットを行い勝利した。

秋田は次節で西地区2位にいる琉球ゴールデンキングスと対戦する。中2日とタフなスケジュールにはなるが、この試合のように強度が高いディフェンスを最後まで保つことができるかが、大きな鍵となるに違いない。

2月12日のB1 2試合の結果
横浜75-93秋田
大阪55-73琉球