多彩なアタックでブルズ守備陣を手玉に取る
ウィザーズはホームでブルズと対戦。ケガから復帰して試合ごとに調子を上げる八村塁は、復帰後4試合目で初の20得点超えでチームの勝利に貢献した。
八村は開始1分、ドライブで切れ込んで美しいフォームのジャンプシュートを決め、チーム最初の得点をマーク。エースのブラッドリー・ビールがこの試合でも好調に得点を重ねる中、チーム2番目のスコアラーとしてその後もアグレッシブにシュートを狙っていく。第1クォーターにはオフェンスリバウンドを奪ってのダンク2発、また速攻のチャンスに素早く走り出し、イシュ・スミスのタッチダウンパスを引き出してのランニングダンクと、3本のダンクでアリーナを沸かせた。
タデウス・ヤングを相手に1対1を仕掛け、リムアタックすると見せかけて相手の重心を下げてプルアップを沈めるシーンもあれば、ザック・ラビーンとの1対1ではきっちり相手を背負ってパスを受け、今度は反転してのミドルジャンパーと見せかけてステップを踏み、ラビーンのブロックをかわしてシュートを決めるなど、ブルズ守備陣を手玉に取った。
ダンクシュートのインパクトは強いが、八村の好調の要因はフリースローライン付近からのジャンプシュートにある。相手はアタックを警戒して、一般的には確率の悪いとされるミドルレンジからのシュートには思い切り良くチェックに来ない。八村はその距離からでも自分のリズムで打てば高い確率でジャンプシュートを決めることができる。どのエリアからでも決めて来るエースのビールを止めるだけでも難しいのに、守りどころのギャップを突いてくる八村のプレーはブルズ守備陣を大いに苦しめた。
Fake one way, go the other. pic.twitter.com/XttKN1aeA7
— Washington Wizards (@WashWizards) February 12, 2020
さらには八村のアタックを警戒してディフェンス3人が寄った場面、八村は自分で行くと見せかけて走り込んだモリッツ・バグナーに絶妙なパスでアシストを記録。第3クォーター終了時点でビールの23得点に続き八村は18得点を記録。チームは18点リードしており、2人は悠々とベンチに引き上げた。
もっとも、簡単に勝利が得られたわけではない。最終クォーターの序盤、セカンドユニット同士の時間帯に点差を詰められると、ブルズのエース、ザック・ラビーンが奮起。このクォーターで19得点、試合を通じて41得点の活躍で猛烈な追い上げを見せる。ウィザーズは残り7分半でビールと八村をコートに戻すことになった。
先のグリズリーズ戦でジャ・モラントとブラッドリー・ビールのエース対決となったように、この試合も終盤はラビーンとビールの一騎打ちの様相を呈す。ラビーンの勢いは止まらなかったが、ビールも勝負どころでシュートを落とさずリードを保ち、最終スコア126-114でウィザーズが勝利した。
八村はフィールドゴール12本中7本成功に加え、フリースローも6本すべて成功と絶好調。20得点に加え4リバウンド3アシスト2スティール2ブロックとオールラウンドな能力を発揮して勝利に貢献した。ウィザーズはこれで19勝33敗とし、勝ち数でブルズとピストンズに並ぶとともに、勝率でその2チームをかわし東カンファレンスの9位に浮上。ビールがファンに約束するプレーオフ進出へ一歩前進した。オールスターブレイク前にあと1試合、明日に敵地でのニックスを控えている。
Bradley Beal poured in 30 points and dished out seven assists tonight! ??#WizBulls | @RealDealBeal23 pic.twitter.com/7GGj0Nhg4f
— Washington Wizards (@WashWizards) February 12, 2020