アンドレ・ドラモンド

崩壊したディフェンスの立て直しに期待

2月9日のキャバリアーズvsクリッパーズ戦、トレードでピストンズからキャバリアーズへ加入したアンドレ・ドラモンドが初出場を果たした。スターターとしてコートに立ったドラモンドは、29分間の出場で19得点14リバウンドと新天地のファンの前で期待通りの活躍を見せた。

しかしチームは格上のクリッパーズ相手に92-133と大敗を喫した。キャブズはこれでホーム12連敗、直近の14試合で13敗目を喫したのだが、ドラモンドは試合後にメディアを通じて「このチームには忍耐が必要だ」と訴えた。

「ここへ来て僕が最初にロッカールームで言ったのは『スコアボードは気にしなくていい』ということだ。勝敗もスコアも気にしない。今日チームが進歩したかだけを気にするようにしている。チームメートを鼓舞してポジティブな雰囲気を作り、ハードワークを継続して最後まであきらめない。それが僕の目標だ」

キャバリアーズの課題はディフェンスだ。ディフェンスエフィシェンシーでは30チーム中29位、ペイント内での失点ではリーグワースト、相手チームのフィールドゴール成功率49.1%もリーグワーストだ。今シーズンここまで平均15.8リバウンドを記録しているドラモンドの加入によって、ペイント内のディフェンスは改善されると期待される。

ヘッドコーチのジョン・ベイレインは「ゴール下のディフェンスが弱点だったが、アンドレのインサイドでの存在感は大きい。ディフェンスのミスが出ても彼がカバーしてくれるはずだ」と新戦力に期待を寄せた。

ドラモンドは来シーズン、2800万ドル(約30億円)のプレーヤーオプションを保有している。オプションを行使するかはまだ決めていないというが、3ポイントシュートを重視する昨今のNBAではセンターの評価が下がっているということもあり、彼が今の契約を保持したまま来シーズンもキャブスでプレーする可能性は十分ある。コービー・アルトマンGMは「ドラモンドの年齢やチームへもたらしてくれるものを考慮すれば、当然このチームの長期的な構想に入ってくる」と語った。

アルトマンGMは「ウチで今シーズン最後までプレーして判断してくれればいい。その上で残留を決めてもらいたいと思っている」と言う。この夏にフリーエージェントで出ていくかもしれない選手を獲得するのはリスクのある賭けだが、今のキャブズはリスクを承知で動かなければならない。ドラモンドはクリーブランドで何を感じ、どんな決断を下すのだろうか。