今シーズン8試合目の出場、アグレッシブな活躍
グリズリーズの渡邊雄太が敵地でのセブンティシクサーズ戦に出場した。12分間のプレーで9得点と、出場時間も得点も今シーズン最多を記録。チームは敗れたが、渡邊は限られたチャンスで自分らしいプレーを見せている。
2ウェイプレーヤーとして、グリズリーズ参加のGリーグ、メンフィス・ハッスルではチームの絶対的な主力としてプレーする渡邊だが、グリズリーズでは今シーズンのここまで7試合出場のみと満足な出場機会を与えられなかった。
それでもこの試合での渡邊には、短いプレータイムでも結果を出そうという意欲が強く見て取れた。第1クォーター途中、思いがけず早く投入されても慌てることなく、ディフェンスからのトランジションと自分の仕事を遂行。チームが3ポイントシュートを浴びた後、即座に走り出すことでパスを呼び込み、ダンクシュートでNBAでは2カ月ぶりの得点を挙げた。
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— Memphis Grizzlies (@memgrizz) February 8, 2020
次に渡邊が投入されたのは最終クォーター残り4分半、88-110と22点ビハインドで、グリズリーズが勝負をあきらめてジャ・モラントを始めとする主力どころを下げたタイミングだった。それでも彼の姿勢は変わらない。素早いテンポの攻めから自らドライブで中に切り込み、一度ボールを預けてアウトサイドに抜け出す。渡邊の最初のダンクもアシストしていたタイアス・ジョーンズはその動きを見逃さずにパスを戻し、フリーの渡邊が3ポイントシュートを沈めた。
また、グリズリーズのインサイドをこじ開けられなかったベン・シモンズのファンブルを見逃さずにスティールし、そのままボールをプッシュして力強くリングにアタックするシーンもあった。トバイアス・ハリスのディフェンスに阻まれて得点にはならなかったが、渡邊のスピードと積極性がよく表れたプレーだった。
シクサーズも主力を下げた後の残り2分には、味方が上手く相手を囲い込んでボールを奪うと見るや、すぐさま反転。全速力で走りながらタッチパスを呼び込み、必死に戻った相手ディフェンスを冷静にフェイクでかわして得点を挙げている。
グリズリーズは先日のトレード期限に複数のローテーションプレーヤーの入れ替えがあり、プレータイムを得るための競争は再び活性化しそうな雰囲気だ。ここで渡邊がどれだけのパフォーマンスを見せられるか。2年契約の2年目を迎えているだけに、来シーズンに新たな契約を良い条件で勝ち取る意味でも、残るシーズンでの活躍は非常に重要なものとなる。