ヘッドコーチ「メディカルスタッフの判断」
2019年のドラフト全体1位指名、ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンはデビュー戦で強烈なインパクトを残した。
プレシーズンに強烈なインパクトを残しながら開幕前にケガをして、約3カ月ぶりの実戦となったスパーズ戦、ザイオンは約18分間プレーして22得点7リバウンドを記録した。
もっとも、常にモンスター級のパフォーマンスを見せていたわけではない。ペリカンズは特にザイオンのためのセットプレーを準備していたわけではなく、なおかつスパーズからは警戒されていたため、スタメン出場したものの第3クォーターまではボールタッチの回数自体が少なく、活躍よりもターンオーバーやディフェンスのミスなど、ブランクを感じさせるプレーが多かった。
しかし、第4クォーターに爆発。3ポイントシュートを4本中4本決めるなど、約3分間で17得点を挙げ、試合残り5分あまりでスパーズに3点差と迫る逆襲の原動力となった。ザイオンの圧倒的な存在感は、試合の流れをペリカンズに移すに十分なものだった。
だが、ペリカンズがタイムアウトをとったところでヘッドコーチのアルヴィン・ジェントリーはザイオンに交代を告げ、そのまま彼をコートに戻そうとはしなかった。ジェントリーは「メディカルスタッフの判断だった」と説明する。「ザイオンは不満だったようだが、あれだけのプレーをしていれば誰だって交代に不満だろうね」
ザイオン自身も「個人的にはプレータイムを制限されたくはない。ただ、僕は医者でもトレーナーでもないから、彼らの意見に従わなくてはいけない」と、決して本意ではないが、チームの指示に従ったことを明かす。
ゾーンに入ったザイオンが下がったことで、ペリカンズは失速してしまった。結局、スパーズに117-121で敗れ、デビュー戦を勝利で飾ることはできなかった。ただ、長期的な視野に立てばペリカンズにとって仕方ない選択だったのかもしれない。レギュラーシーズンの1試合のためにチームの未来をリスクに晒す必要はないのだから。
Zion Williamson's (22 PTS, 4-4 3PM) back-to-back triples and free throw capped his 17 straight PTS for the @PelicansNBA! ☔️
?: ESPN pic.twitter.com/GSvIdlFn5H
— NBA (@NBA) January 23, 2020