千葉ジェッツ移籍で苦しんだ晴山ケビン、復活を印象付ける活躍「プライドもなにもかも捨てて、イチから始めた」

千葉ジェッツ移籍で苦しんだ晴山ケビン、復活を印象付ける活躍「プライドもなにもかも捨てて、イチから始めた」

2020/01/20

晴山ケビン

シーズンハイの12得点を記録し勝利に貢献

晴山ケビンは2シーズン在籍した京都ハンナリーズを離れて今シーズン開幕前に千葉ジェッツに加入した。昨シーズンはレギュラーシーズン60試合のすべてで先発出場し、プレータイムも平均28.2分と中心選手として活躍。優勝候補の千葉へと移籍して、彼自身もさらなるステップアップをと意気込んで開幕を迎えたが、思わぬ苦戦を強いられた。

「千葉のディフェンスやオフェンスルールのシステムを理解するのに、まず時間がかかりました。大野(篤史)さんが求めるバスケットレベルに全然達していない自分を受け入れるのにも時間がかかりました。自分はまだこんなに足りていないんだなって。プライドも何もかも捨てて、本当にイチから始める覚悟になるまでにも時間がかかってしまって。でも、徐々に大野さんが目指しているバスケットに近づけている自信もついてきて、今日の試合ではそれを感じることができました」

そう語るのは、1月15日の秋田ノーザンハピネッツ戦に96-75と完勝した試合後のこと。この試合、晴山は3ポイントシュート4本を決めて12得点、千葉移籍後では初の2桁得点を記録して勝利に貢献している。

大野ヘッドコーチも「遅ればせながらしっかり結果を残してくれて、これから彼もしっかりチームに貢献してくれると思います」と晴山のプレーを評価している。

晴山が言う「イチから始める」覚悟が決まったのは昨年最後の試合となった新潟アルビレックスBB戦の前。つまりはつい最近の出来事だ。

「新潟戦の前の練習の時に個人的にはシュートも入っていて、すごくできている実感があったんです。それでも、求められているものが違い、使ってもらえないことがありました。そこからコミュニケーションが本当に大事だと思って、大野さんだけじゃなくていろんなコーチ陣とも話をして、自分は何が得意なのか、何をすべきなのかを噛み砕いてやっと気が付くようになりました。そこからはすぐにこうやって結果を出せて、大野さんにも『やればできるじゃん』って言われて、本当にその通りだなと思いました(笑)」

晴山ケビン

「今日の自分をベースとして頑張りたい」

移籍前はここまで悩むとは思っていなかった。それでもこの経験から得たこともあると晴山は言う。

「京都では60試合全部にスタートで出させてもらって千葉に来たので、天狗ではないですけど、天狗になりかけの天狗でした。鳴り物入りで来た状態でこれだったので、本当にコーチ陣にいろんな鼻をへし折られて今の自分になることができましたね(笑)。苦しかったですけど、そうやって成長できる機会をくれて、本当にありがたいです」

試合中には晴山が3ポイントシュートのライン際でボールを持つと、スタンドからは歓声が上がった。晴山も「あれは気持ち良かったですね」と言うが、そんな会場の雰囲気はファンの多くが晴山の復活を待っていたことを物語る。

大野ヘッドコーチも「あれだけのパフォーマンスをすれば、あのプレータイムがもらえると分かって、彼にとっても自信になったと思います」と期待に応えた晴山を称えるが、この試合での晴山の出来については「60点かな」と答えた。

「オフェンスでは求めていることをやってくれています。ただディフェンスのミスとか、アンダーを通らないといけない、スイッチをしないといけない、スマートファウルを使わないといけないところが、まだまだ上手くない。ケビンはそれができる選手で、もっともっと高い要求をしていきたいと思っているので、この点数です」

長く暗いトンネルから抜けた晴山は、今シーズン初めて「試合で楽しかったと感じることができた」と言う。ここまで来るのに時間はかかったが「ここからガンガン上がっていくので、今日の自分をベースとして頑張りたいとあらためて思いました」とさらなる向上を誓う。

開幕から2勝5敗とスタートダッシュに失敗した千葉だが、東地区上位との差はさほど大きくはなく、今年最初のアルバルク東京との連戦を2つ勝っており、チームとしては間違いなく復調しつつある。前半戦を苦しんだ晴山の復活はチームにとって新たなプラス要素となるはずだ。

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