ディオン・ウェイターズ

今シーズンすでに3回目の出場停止処分

ヒートのディオン・ウェイターズは今シーズン1試合も出場していない。そもそも彼は、ここまで30試合中17試合では出場が許されていないのだ。12月12日、在籍4年目のウェイターズに6試合の出場停止処分が下された。彼は同様の処分を今シーズンすでに2回受けている。

1回目の処分は、開幕前にウェイターズがチーム内での自分の役割に対する不満をSNSでぶちまけたあとに下された。この時は開幕戦の1試合だけの出場停止だった。2回目は11月にチームの遠征中の機内で大麻入りのグミを食べパニックを起こした後だ。治療を受け大事には至らなかったが、事件がチームへ悪影響を与えたと判断され、10試合の出場停止処分を受けた。

3回目は「チームのポリシーや規則に遵守せず、反抗的な態度を取り続けた」ため処分されたと『Miami Herald』が報じている。そのきっかけとなったのは、彼がインスタグラムへ投稿したボートに乗っている写真だ。写真が投稿された日、彼は病気を理由に練習を欠席していた。ただ、この事件は処分の理由の一つに過ぎないとヒートは主張している。

ヒートは、トラブル続きのウェイターズを放出したがっている。放出の選択肢としては、契約のバイアウトや契約の無効化があるが、前者は本人が減俸を拒否していること、後者は選手組合との法廷闘争の可能性があることが理由で、どちらも実現に向けては障害がある。

一番現実的なのが、ウェイターズに報酬を払いながらもチームに帯同させない選択肢だ。ウェイターズは体重増加を気にしなくてもいいし(オフにチームから減量命令が出されていた)、出場停止による罰金を払う必要もなくなる。一方、ヒートは2021年の2月まで彼をトレード要員としてキープできるのだ。妥協案としては成立するのかもしれないが、今のウェイターズの獲得に興味を示している球団は出てこないだろう。

すっかりチームの厄介者としてのイメージが定着したウェイターズ。彼のいないヒートは19勝7敗で東カンファレンス2位と絶好調だ。この問題をなるべく早く解決し、チームへの雑音をシャットアウトしたいというのが球団の本音だろう。