古川孝敏が『背番号51』に込めた成長への強い決意「沖縄では51と言えばイチローではなく、古川と言われるように」

2017/09/11
Bリーグ&国内
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文=鈴木栄一 写真=野口岳彦

大型補強にも「まだ自分たちは何も成し遂げていない」

9月11日、Bリーグティップオフカンファレンスに琉球ゴールデンキングスから参加したのは、今オフに栃木ブレックスから移籍した古川孝敏だった。

昨シーズンのチャンピオンシップMVPの古川以外にも、日本代表のアイラ・ブラウンを筆頭に須田侑太郎、石崎巧、二ノ宮康平、ヒルトン・アームストロングといった即戦力を獲得。他にもジョージワシントン大の渡邊雄太と同じアトランティック10カンファレンスのロードアイランド大出身のルーキーで、昨季同カンファレンスの守備MVPを受賞したハッサン・マーティンとリーグ随一の大型補強を実施した琉球だけに、下馬評では西地区優勝の大本命に挙げる声が多い。

だが古川は「まだ自分たちは何も成し遂げていない」と、周囲の評価を気にすることはない。

アジアカップで負傷した右足首の手術を8月下旬に実施。全治まで約2カ月と発表されているだけに、9月29日に行われるサンロッカーズ渋谷との開幕戦で古川がコートに立つ可能性はかなり低い。古川自身の開幕はもう少し先になりそうだが、琉球での新たなスタートに対する思いを次のように語る。

「またシーズンが始まるという意味では、本当に楽しみです。チームも変わった中で自分がやっていかないといけないという責任感もあります。琉球でしっかり結果を残していけるように準備していきたいと思います」

自身を含め半数以上が新加入と大きな変貌を遂げたチーム状況についてこう語る。「まだ自分たちは本当に始まったばかりというか、作り上げていく段階で一歩を踏み出したばかりです。もちろん相手がどう戦ってくるかのスカウティングが必要な部分はありますが、まずは自分たちがどれだけ最高のパフォーマンスを出せるか。先を見すぎずに対策していければと思います。みんな一生懸命やれてきているので、焦ることなく一日一日の練習を大事にしていきたいです」

背番号51の理由は「今までの倍以上に成長する意味で」

開幕で激突するSR渋谷については、「昨シーズンと変わらずインサイドに大きい選手もいますし、新加入メンバーにはアウトサイドもシュート入る選手もいます。なかなかバランスの取れたチームで難しい」と警戒する。ただ、一方で「ホームゲームで、ファンの方の後押しがあると思います。しっかり叩き潰して、ファンの方たちの前で2連勝したいと思います」と、チームへの信頼を強調する。

攻守のバランスが取れたメンバー構成の琉球だが、古川自身は「まずは堅いディフェンスを今すごく意識しています。1試合を通して崩れずに失点を抑えるということがまず大事です。そこから早い展開に持っていく。オフェンスに意識が行きすぎて、失点が多くなっては意味がない。みんなで守ってボールをプッシュし、走ることをポイントとしています」と、堅守の構築が第一と語った。

最後に『背番号51』を選択した理由を聞くと「常に自分の中でステップアップしていきたい。レベルを上げていきたい、という気持ちからです。今までの倍以上に成長するという意味で、(昨シーズンまでの)25の倍にプラス1というところです。いじらないでください(笑)」と照れながら答える。

さらに51からイチローを意識しているのかとの問いには「絶対そう言われると思ったんですけど、違います。沖縄で51といえば古川、と言わせます」とコメント。あくなき向上心を形にした背番号51が古川の番号として沖縄のファンに浸透する時、それは琉球が前評判通りの強さを発揮している時だろう。