写真=Getty Images

チーム一丸の堅守でビッグ3を沈黙させた

NBAファイナル第2戦。前回は第3クォーターに一時逆転を許しながらも、第4クォーターの出だしから控えメンバーの活躍により、勝利を手にしたウォリアーズ。今日もチームの総合力が光った展開となった。

お互いの持ち味が出て拮抗した展開となり、第1クォーターを2点のビハインドで終えたウォリアーズ。第2クォーターに入ると、スプラッシュブラザーズを筆頭に一気に攻勢に転じた。

激しいディフェンスから相手のターンオーバーを誘発してリズムを作ると、ステファン・カリーとクレイ・トンプソンが次々と3ポイントシュートを成功させ、2分間で9-0のランを決め逆転に成功する。一方キャバリアーズはビッグ3の一角を担うケビン・ラブが、後頭部にヒジ打ちを受け途中でベンチに退くアクシデントに見舞われるも、レブロン・ジェームズの孤軍奮闘に支えられ、離されずに前半を終える。

52-44とウォリアーズの8点リードで迎えた第3クォーター、残り9分を切ったところでカリーが4個目のファウルを犯してしまい、ベンチに退かざるを得ない状況に追い込まれる。このピンチに奮起したのがドレイモンド・グリーンだった。

キャバリアーズもさらに激しいディフェンスを見せる中、ドレイモンド・グリーンがタフショットをことごとく沈めていく。この第3クォーターだけで10得点を挙げ、相手の戦意を喪失させる。また、終盤にはトンプソンがバスケット・カウントと3ポイントシュートを沈め、1分間で6得点を挙げる。こうしてリードを20点に広げ、勝利をほぼ手中に収めて第3クォーターを締めた。

第4クォーター、ウォリアーズはセカンドチームがレギュラー陣に遜色ないプレーを見せる。前回のヒーローとなったショーン・リビングストンが堅実なゲームメイクを見せ、自身もバスケット・カウントを沈める。また、リアンドロ・バルボウサが今日も躍動し、2試合連続2桁得点を挙げ勝利に貢献した。最終的に110-77でウォリアーズの圧勝となった。

グリーンが両チームトップの28得点7リバウンド5アシストの大活躍。また、カリーが18得点、トンプソンが17得点と少ないプレー時間の中で効率よく得点を重ねた。また、センターのアンドリュー・ボーガットの5ブロックも数字以上にチームに勢いを与えた。

キャバリアーズはレブロンが19得点、カイリー・アービングが10得点、途中退場のラブが5得点とビッグ3で34得点しか挙げられず、シュートの成功率も35%と非常に低い数字。また、レブロンとアービングの2人で10個ものターンオーバーを犯している。

この試合で特筆すべきは、第3クォーター残り9分でエースのカリーがファウルトラブルに陥りベンチに下がった場面だ。本来であればエースが交代となり劣勢を強いられることになるはずが、ウォリアーズは点差を縮められるどころか25-10と点差を一気に広げ、勝利をぐっと引き寄せたのだった。

これでホーム2連勝と最高のスタートを切ったウォリアーズ。この2戦では圧倒的な力を見せ付けており、「ファイナルでスウィープ」の可能性を口にする者も出てきた。第3戦は戦いの場をキャバリアーズのホーム、クイックローンズ・アリーナへと移し、6月8日に行われる。

チームトップの19得点を挙げるも、7ターンオーバーを犯すなど不完全燃焼のレブロン・ジェームズ