ルイス・スコラが得点とアシストでゲームハイの大活躍
バスケワールドカップ準決勝、セルビアを倒したアルゼンチンとアメリカを破ったフランス。優勝候補を撃破した両チームが対戦した。
最初に得点を奪ったのはフランスだったが、アルゼンチンはルイス・スコラを起点としたインサイドの強みを生かして踏ん張り、リバウンドを取ったスコラが自らプッシュしてバスケット・カウントの3点プレーを決める。ビッグマンのスコラが要所で走ることでアルゼンチンがリズムを作った。
それでもアルゼンチンの激しいプレッシャーがフランスの素早いパスワークでかわされるようになると、ドライブからキックアウトからの3ポイントシュート、ナンド・デ・コロのオフェンスリバウンドからマティアス・レソートのダンクを浴び、第2クォーター早々に逆転を許す。
だが、ここでアルゼンチンの闘志に火が付き、さらにインテンシティを高めることでフランスの出足を止める。スコラはディフェンスリバウンドからのパスの展開で速攻をお膳立て。フランスに負けないスピーディーなバスケで流れを引き戻し、ファクンド・カンバッソのブザースリーで39-32とフランスを突き放して前半を終えた。
後半早々からフランスはオールコートのマンツーマン。早くも仕掛けた形だが、アルゼンチンは勢いで上回る。インサイドのダブルチームをかわして外に開いたスコラの3ポイントシュート、カンバッソとの連携も冴えて得点を重ねていく。
準々決勝はどちらも優勝候補を破る激闘で、そこから中2日あったアルゼンチンと、中1日のフランスでは疲労の度合いも違ったのだろう。少しずつ点差が広がる中、挽回しようとフランスがギアを上げても、アルゼンチンはそのたびにプレーの強度を上げ、相手を勢いに乗せなかった。
ハードワークでフランスにタフショットを打たせてはリバウンドから素早く攻めに転じる盤石の試合運びが終盤は続く。大きな点差にはならなかったが、それでも後半にフランスが主導権を握ることはなく、4つのクォーターすべてでアルゼンチンが上回って80-66の完勝を収めた。
スコラは得点(28)でもリバウンド(13)でもゲームハイと獅子奮迅の働き。アメリカ戦で21得点を挙げたルディ・ゴベアを3得点に抑える貢献もあり、まさに勝利の立役者となった。ビッグマン対決で優位を作れなかったフランスはフランク・ニキリナとエバン・フォーニエのガードコンビがそれぞれ16得点を挙げたが、3ポイントシュートは2人合わせて11本中2本成功と低調で、劣勢を跳ね返すには至らなかった。
大会も残すところ2日。今日は順位決定戦が行われ、大会最終日の明日、フランスvsオーストラリアの3位決定戦、アルゼンチンvsスペインの決勝が行われる。