※スポーツくじWINNERの予想に関する記述・見解はバスケット・カウント独自のものであり、独立行政法人日本スポーツ振興センターとの関連性はございません。

※本稿は9月11日時点のロスター編成をもとに執筆した記事です。予めご了承ください。

今だけ販売中の「競技会予想」くじで、B.PREMIER元年の優勝チームを予想しよう。スポーツくじオフィシャルサイトなどインターネットでの販売は10月7日(水)18:55まで。編集部の優勝本命は群馬クレインサンダーズ、対抗は名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、穴は昨季王者の長崎ヴェルカだ。根拠は「昨季の得失点差」と、選手ごとの貢献度を測る指標「BPM」で見た「今季のロスターの戦力」の2つ。つまり、この順位づけはすべて昨季のデータ・結果という”事実”から機械的に計算した推計であり、編集部としての公式見解や、結果を約束するものではない。考え方は本文の中で、細かい前提は文末の注記でそのつど説明していく。

その前に、今季バスケット・カウントが1シーズン追いかける「WINNER」の仕組みを整理しておく。

WINNERとは ― 「どちらが何点差で勝つか」を当てる、1口200円のスポーツくじ

WINNERは、バスケットボールやサッカーの試合結果を予想するスポーツくじだ。2022年9月26日に日本初の”1試合予想くじ”として発売され、それまでスポーツくじが対象としていたJ.LEAGUEなどのサッカーに加えてB.LEAGUEが対象になった。くじは2種類ある。

ひとつは「1試合予想」。好きな1試合を選び、バスケットボールでは「どちらのクラブが何点差で勝つか」を16択から予想する。ホーム勝利かアウェイ勝利かに、点差の区分が8つ(1〜3点差、4〜6、7〜9、10〜14、15〜19、20〜24、25〜29、30点差以上)。延長を含めた最終スコアが対象になる。勝敗だけでなく点差まで読むので、順位表やスタッツを見る目が変わる。

もうひとつが「競技会予想」。指定された競技会における優勝・準優勝・成績などを予想する「スポーツくじ」で、今回の記事はこちらが主役だ。開幕期は、B.PREMIERとB.ONEの優勝チームを予想する商品として、スポーツくじオフィシャルサイトなどインターネットで9月15日(火)8:00から10月7日(水)18:55まで販売される(本稿はB.PREMIERを扱う)。開幕期に楽しめる、シーズンに一度の予想だ。

1口200円。当せん金は「オッズ(払戻倍率)×購入金額」で決まり、オッズは投票状況によって販売終了まで変動する。同じ予想が多いほど倍率は下がり、予想が少数であれば高倍率となる。”みんなが本命と思っていないチーム”の的中を狙うのもWINNERの楽しみ方の一つだ。購入はインターネット(スポーツくじオフィシャルサイト等)とくじ売り場(競技会予想の一部を除く。B.LEAGUEの優勝予想はインターネットのみの取扱い)。1試合予想の締切はネットで試合開始10分前、くじ売り場60分前、コンビニ決済120分前。19歳未満は購入できない。

図: WINNER 1試合予想の流れと、売上の使途。出典: JSCプレスリリース(2022/9/26)、B.LEAGUE公式WINNERページ、スポーツくじオフィシャルサイト

もうひとつ、覚えておいてほしいことがある。WINNERの売上の一部は、スポーツ振興くじ助成の財源になることに加えて、B.LEAGUEのクラブにも還元される。クラブの環境整備や強化に使われるお金だ。自分の予想が当たるかどうかとは別に、買った時点でクラブの力になっている。アリーナに通うのと同じ気持ちで、200円から予想してみてほしい。

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予想の物差し ― 「戦力」をBPMで測る

オフに選手が入れ替わったクラブを、昨季のチーム成績だけで評価するとずれてしまう。そこで本稿は3つの物差しを使う。いずれも昨季の記録から機械的に計算した数字で、編集部の”印象”は入っていない。

第一に「得失点差」。60試合の総得点から総失点を引いた数字で、勝ち星の数より翌季の強さと結びつきやすい。本稿ではチーム同士を比べやすいよう、攻撃100回(100ポゼッション)あたりで相手より何点多く取ったかに換算した「チームレーティング」でも示す。

第二に「昨季どれだけコートに立っていたか」。今季のロスターにいる選手たちが、昨季それぞれのチームでプレーした出場時間を合計し、1シーズン分(=100%)と比べた数字だ。新しく加わった選手の前のチームでの出場分も足すので、100%を超えることがある。100%超は「昨季の実績で見ると、誰かの出場時間が必ず減る」くらい選手層が厚い状態を意味する。

第三に「BPM(Box Plus/Minus)」。得点やリバウンド、アシストといったスタッツ(ボックススコア)から、「その選手がコートにいる間、リーグの平均的な選手と比べてチームの得失点を何点良くしたか」を推定する指標だ。0がリーグ平均で、+5なら主力級、+10ならリーグ屈指。チームの強さと切り離して選手個人の貢献を測れるので、移籍した選手を新しいチームに”持ち込んだ状態”で足し合わせられるのが最大の利点だ。本稿では、2026-27ロスターの選手それぞれの昨季BPMを出場時間の重みつきで平均し、コートに立つ5人分に換算した値を「予測レーティング」と呼ぶ。

ひとつだけ、先に断っておきたいことがある。海外から来たばかりでB.LEAGUEのプレー記録がない選手は、BPMの計算のしようがない。そこで本稿では、そうした「B.LEAGUE今季初参戦」の外国籍選手には、昨季B1でプレーした外国籍選手71人の平均的な値(BPM+4.56、出場1,273分)をいったん入れて計算している。つまり”平均的な外国籍選手が来た”という仮定であり、実際にはそれより活躍することも、しないこともある。特に外国籍選手が全員入れ替わる等が起きているチームはその影響を大きく受けることとなっているため、予めご了承いただきたい。

【注記】 この記事の順位づけは、昨季のデータ・結果・事実をもとにした推計です。編集部としての公式見解や、今季の結果を保証するものではありません。B.LEAGUEのデータがない新加入選手には「昨季B1の外国籍選手の平均値」を入れて計算しています(正確な定義は文末の注記)。

本命 群馬 ― BPMの予測レーティング+13.7は2位、HC継続で”上振れの余地”が最も読みやすい

群馬は昨季42勝18敗で東地区3位。得失点差+609(1試合平均+10.2点)は長崎に次ぐリーグ2位で、チームレーティング+14.2も長崎(+14.5)と並ぶ2強だった。3月には13連勝。CSは準々決勝で千葉Jに1勝2敗で敗れており、5月の実績では長崎に届かない。

本命に置く理由は”戦力”の数字だ。出場時間の継続率は86%でリーグ最高水準。昨季BPM+13.6でリーグ1位のケリー・ブラックシアーJr.、+7.0のトレイ・ジョーンズら主力ローテーション全員が残った。退団はヨハネス・ティーマン(+8.5)と佐藤誠人の2人で、そこに長崎でレギュラーシーズンベスト5とベストシックスマンを受賞したスタンリー・ジョンソン(22.8得点、BPM+7.9)が加わり、予測レーティングは+13.7。名古屋D(+15.3)に次ぐ2位だ。カイル・ミリングHCも契約継続で、昨季CS出場8クラブでHCが代わらなかったのは群馬だけ。BPMは戦術や指揮官の変化を織り込めないので、1.6点差の2位なら体制が変わらない側を上に置く。

オッズの仕組みを思い出してほしい。王者・長崎に票が集まるなら、”数字の裏付けがある2番手”は、WINNERで最も狙い目である。

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対抗 名古屋D ― 予測レーティング+15.3はリーグ1位、出場時間の95%が残った

名古屋Dは41勝19敗で西地区4位、得失点差+471はリーグ3位、チームレーティングは+10.0。CSでは準々決勝で東地区1位の宇都宮を2-0(89-82、75-66)で下し、準決勝で琉球に0-2で敗れた。出場時間の継続率は80%、ロスター13人中12人に昨季B1のデータがあり、”未知数”が最も少ないクラブでもある。昨季B1スティール王のアーロン・ヘンリー(BPM+7.6)、齋藤拓実(+7.3)、今村佳太が残り、退団はリチャードソン(−1.2)とアラン・ウィリアムズ。大阪から来たライアン・ルーサー(16.0得点、+5.9)が上乗せになり、予測レーティングは+15.3で26クラブの最上位に立つ。変数は元京都HCのロイ・ラナ新体制になる点で、対抗にとどめた理由もそこにある。

穴 長崎 ― 王者は得点1位と2位を失った。今季ロスターの予測レーティングは+3.5

昨季の長崎は47勝13敗で西地区1位、得失点差+690(1試合平均+11.5点)、チームレーティング+14.5はいずれもリーグ最大。CSは6勝1敗で初出場初優勝と、5月の実績は文句なしの1位だ。穴に回す理由は、抜けた戦力の大きさだ。

得点1位のスタンリー・ジョンソン(22.8得点、BPM+7.9)が群馬へ、得点2位でCS MVP、3P成功率47.9%はリーグ史上最高だったイ・ヒョンジュン(17.4得点、BPM+9.8でチーム最高)が契約満了となりNBA挑戦中のフリーエージェント。2人で91.2点の44%を占めていた。出場時間の継続率は54%。残ったジャレル・ブラントリー(+4.9)、馬場雄大(+4.8)、アキル・ミッチェル(+2.8)は主力級だが、抜けた2人のBPMには届かない。指揮官も豪州リーグで2度優勝したディーン・ヴィッカーマン新HCに代わった。

数字はこうだ。昨季データのある選手だけで計算した予測レーティングは+0.9。新加入の髙比良寛治(秋田、BPM−5.7)と土屋アリスター時生(秋田、−9.2)は昨季最下位チームの数字を背負っており、穴を埋める海外組のリーヴァイ・ランドルフは昨季B1のデータがない。B.LEAGUEのプレー記録がないランドルフに、前述の「外国籍選手の平均値」を入れて計算し直しても+3.5で、26クラブ中10番手。それでも穴として残すのは、この+3.5がランドルフの実力と新HCの手腕という、まだ数字にならない2つの変数次第で大きく動くからだ。王者に票が集まるほどオッズは下がる点も含め、”穴”の位置が数字に最も忠実だと考える。

超大穴 ― 顔ぶれがガラッと変わったクラブは、HCの実績で読む

ロスターの半分前後が入れ替わり、指揮官も代わったクラブは昨季の数字が通用しない。ここは予測レーティングの数字と切り離し、「HCの実績」を物差しにした超大穴として挙げる。票が集まらないぶん、当たれば大きい枠だ。

川崎(昨季16勝44敗・東地区12位・得失点差−488・チームレーティング−11.0)。継続は13人中7人で、琉球から帰化選手のアレックス・カーク(BPM+6.2)、大阪からマット・ボンズ(+5.7)が加入し、予測レーティングは+1.7まで戻る。指揮を執るのは桶谷大。琉球で5年連続ファイナル進出、2022-23にB1初優勝、昨季も準優勝に導いた指揮官が、東地区12位のチームを引き受けた。

茨城(19勝41敗・東地区10位・−311)。継続7人に新加入8人。琉球のヴィック・ロー(+8.3)、三遠の吉井裕鷹、A東京の福澤晃平らが並ぶが、予測レーティングは−1.7と数字上の改善幅は小さい。ポール・ヘナレ新HCは島根で4季中3季CSに進み、昨季は長崎のアソシエイトHCとして優勝を経験した。

東京SR(25勝35敗・東地区8位・−219)は13人中9人継続だが、熊本から来たラウリー・アルキンズ(B2基準でBPM+11.5)と、名古屋Dを5季率いて4度CSに導いたショーン・デニス新HCが変数。信州(昨季B2東地区1位・46勝14敗)は継続5人に新加入7人、HCはニュージーランド代表を率いるジャッド・フラベルでBリーグは初。B2の数字はB1に換算できない”未知数”だ。

昨季からの変動がもっとも大きい予測の超大穴は川崎。今季の新任HCでB1優勝経験があるのは桶谷と三河の安齋竜三(宇都宮で2021-22優勝)の2人だけで、そのうち昨季下位のクラブを率いるのは桶谷だけだからだ。ただし−11.0からの積み上げが必要な点は忘れてはいけない。

開幕前パワーランキング ― 優勝候補と、その外側

昨季のチームレーティング、昨季どれだけコートに立っていたか、BPMの予測レーティング、HC継続の4つで分けた。繰り返しになるが、これはデータからの推計であって編集部の公式見解ではない。この記事で段階に分けるのは、優勝予想で検討の対象にしたい「有力候補」までと、B2からの昇格組、そしてHCの実績で読む超大穴だけだ。それ以外のクラブに編集部として順位を付けることはしない(各クラブの計算値は上の26クラブ一覧のとおり)。

データから紐解く、買い方のヒント ― 本命で堅く行くか、穴を狙うか

ここまでの数字を買い方に落とすと、こうなる。堅く行くなら、データが上位の群馬か名古屋D。王者の底力を信じるなら穴の長崎。”上振れ”を拾うなら、未知数ゼロで+8.4の琉球、BPM3位の+12.2を持つ仙台が候補になる。ただし、これはあくまで昨季データから紐解いた一つの読み方であり、どれを選ぶかはあなた次第だ。開幕の内容を見てから決めるのも一つの手だが、販売は10月7日(水)18:55までであることだけ、忘れないでほしい。

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優勝予想の締切は10月7日(水)18:55まで。”変わらなかった”群馬が初の頂点に立つのか、BPMが最上位の名古屋Dか、得点1・2位を失った長崎がそれでも連覇するのか。この予想は10月上旬、開幕から3週間を終えたところで、外れも含めて自己採点する。次回は開幕戦A東京vs琉球、「何点差で決まるか」を1試合予想で読む。

※19歳未満の方の購入又は譲り受けは法律で禁じられています。払戻金も受け取れません。

※本稿の指標に関する注記

※BPMはBasketball-Reference(Daniel Myers氏)が2020年に公表した「Box Plus/Minus 2.0」の手順と回帰係数をそのまま用い、2025-26シーズンのB1レギュラーシーズン(60試合)に適用した。係数はNBAのデータで較正されたもので、B.LEAGUE用に再推定はしていない。

※入力データはB.LEAGUE公式記録(2025-26シーズンの各選手・各チーム累計: 出場時間、得点、FG、3P、FT、オフェンスリバウンド、総リバウンド、アシスト、スティール、ブロック、ターンオーバー、ファウル)。ディフェンスリバウンドは総リバウンド−オフェンスリバウンドで算出。

※ポゼッション数は「FGA−オフェンスリバウンド+ターンオーバー+0.44×FTA」で推定し、選手の成績は出場時間×チームのペースで100ポゼッションあたりに換算。得点はチームのシュート効率をリーグ平均に合わせる文脈補正を行っている。

※ポジション(1〜5)とオフェンス役割はBPM 2.0の回帰式でボックススコアから推定した。公表ポジションが取得できないため事前値は全員3.0(出場50分相当の重み)としており、主力への影響は小さいが、出場時間の少ない選手のポジション推定には誤差がある。

※各選手のBPMは「出場分担率で加重した合計がチームレーティング(得失点/100ポゼッション)+リード補正に一致する」ようチームごとに補正している。チームレーティングは対戦相手の強さ(SOS)を補正していない。

※予測レーティングは、2026-27ロスターの各選手の昨季BPMを昨季の出場時間で加重平均し5倍(コート5人分)したもの。出場時間の配分が昨季と同じという仮定に基づく。「B.LEAGUE今季初参戦」の選手(海外・大学からの新加入で昨季B1/B2の出場データがない選手)のうち外国籍選手には、昨季B1でプレーした外国籍選手71人の平均的な選手の値(出場時間加重平均BPM+4.56、平均出場時間1,273分)を代入した(平均選手数値代入)。昨季未出場の選手・ユース選手は出場想定ゼロとした。

※「昨季の出場時間の合計(1シーズン分=100%)」(本文の「昨季どれだけコートに立っていたか」)は、ロスター選手が昨季にそれぞれの所属クラブでプレーした出場時間の合計を1シーズン分(60試合×200分=12,000分)で割った比率。新加入選手の前所属での出場時間を含むため100%を超えることがあり、100%超は「昨季の実績ベースでは誰かの出場時間が減る」状態を意味する。

※昨季B2でプレーした選手(神戸・信州の継続選手、東京SRのアルキンズなど)のBPMはB2リーグ内で算出した値で、B1の値とは基準が異なるため本文では「B2基準」と明記し、神戸・信州はランキングの対象外とした。

※BPMはボックススコアに基づくため守備の評価が弱く、新HCの戦術、出場時間配分の変化、負傷、プレシーズンの結果は反映していない。すべての数値は昨季実測に基づく推定であり、今季の結果を保証するものではない。

■BPMの考え方(参考)

Basketball-Reference「About Box Plus/Minus (BPM)」(BPM 2.0の公式解説) https://www.basketball-reference.com/about/bpm2.html

Sports-Reference「Introducing Box Plus/Minus (BPM)」(初版の紹介、2014年) https://www.sports-reference.com/blog/2014/10/introducing-box-plusminus-bpm-2/