NBA14シーズンで平均12.8得点、9.0リバウンドを記録
ヨナス・バランチュナスはNBAでの14年のキャリアに終止符を打ち、母国リトアニアへと帰る決断をしました。2011年のNBAドラフト1巡目5位でラプターズに指名され、6チームを渡り歩いた211cmのセンターは、NBA全体が高速化する中でも自分の役割を忘れずに、安定した成績を残してきました。
得点のキャリアハイはペリカンズ時代の17.8と高くはありませんが、2年目から13シーズンに渡って2桁得点を記録しました。ポストアップからの力強いフックショットもあれば、柔らかいフェイダウェイも決め、トゥルーシューティングが60%を下回ったのは1シーズンのみと極めて安定しているのがバランチュナスの特徴でした。
また、3ポイントシュートのイメージがない選手ですが、6年目にアテンプトは少ないながらも40.5%を決め、以降もチーム戦術として必要ならば打っていき、キャリア平均で34.0%と悪くない成績を残しました。ハイポストでの起点役もこなし、ハーフコートオフェンスにおけるプレーの多彩さで重用されてきたのです。
高さと強さを生かしたリバウンドはキャリア平均で9.0と素晴らしいスタッツでしたが、特にオフェンスリバウンドの強さは特筆すべきものがありました。その中でも再建が始まった時に加入したグリズリーズをリーグ屈指のオフェンスリバウンドチームへと引き上げ、チームスタイルを作り上げた存在でした。続いて所属したペリカンズもリーグ3位へと押し上げており、ゴール下での存在感で相手ディフェンスを強く引き付け、チーム全体のリバウンドを増やしました。
常にゴール下でフィジカルな戦いを繰り返しながら大きな離脱がなく、14シーズンで1002試合に出場した『タフさ』こそがバランチュナス最大の武器です。チームの中心となるスーパースターのような働きはできなくても、欠場せずに安定したプレーでゴール下を支えて、常にチームを引き上げる存在でもありました。
再建チームだったラプターズにカイル・ラウリーと同時に加入すると2年目からプレーオフへと進出し、ジャ・モラントが中心となったグリズリーズでもプレーオフへと進んでいます。続くペリカンズでも所属した3シーズンのうち2シーズンでプレーオフに進んでおり、バランチュナスの堅実さとセカンドチャンスの強さは、ミスも多い若手チームを助けてくれました。
しかし、チームがより完成に近付くと、明確な弱点であるスピード不足が懸念事項となり、トレードされてしまうキャリアでもありました。ラプターズでは優勝する2018-19シーズンの途中でトレードされ、グリズリーズもトレードされた翌シーズンに西カンファレンス2位へと躍進。ペリカンズでは49勝したオフに契約更新とはなりませんでした。貢献は大きくとも、完璧さを求められると苦しいのがバランチュナスでした。
NBAに来た2012年からリーグのトレンドは大きく変化し、特にトランジションの増加を中心とした高速化は211cm120kgの身体には厳しいものがあったはずです。しかし、大きなケガをすることなくゴール下でタフに戦い続け、34歳になってもパフォーマンスを落とさず、安定した成績を残しました。余力を残した状態での帰還だけに、まだまだ母国で大暴れしそうです。
