ビンス・カーター

お別れツアーはやんわり拒否「パスさせてもらう」

ホークスとの再契約が決まったビンス・カーターは、NBA22年目のシーズンをプレーする。

2019-20シーズンを最後に現役引退を表明しているカーターは、引退後、数年前から続けている解説者として活動することも決めている。今年で2回目の開催となったJr. NBAグローバル選手権にも、彼は『Fox Sports』の解説者として参加した。

カーターは、『CloseUp360』とのインタビューに応じ、ラストイヤーを迎える現在の心境を、こう語った。

「ここまで長くやれるなんて考えたこともなかった。もう、その(引退)時期だと思う。その時がきたんだ。決めたことだし、そうしたかった。一番うれしいのは、自分流で終われること」

プレーすることが大好きで、22年もNBAで現役を続けているカーターは、引退後に寂しさを感じる部分について聞かれると、「プレーできなくなるのが寂しい」と、正直に打ち明けている。

「ユニフォームを着ること、バスケットボール、それらすべてだね。寂しいよ。20年以上もやってきたからこそ言えること。人生の大半の時間を費やしてきたことだからね。うんざりするようなことでもあるけれど、それがなくなるのも寂しいものなんだ」

シーズン前から来シーズンでの引退を公言しているため、カーターの最後の勇姿を見ようと、ホーム、ロードに関係なく多くのファンが会場に詰めかけることが予想される。また、昨シーズンはドウェイン・ウェイドとダーク・ノビツキーに適用されたように、NBAがオールスターゲームに出場する『功労者』枠を用意し、カーターが球宴でプレーする可能性もある。

ただ、カーター本人は、いわゆる『お別れツアー』的な対応を望んでいない。インタビューでも、やんわりと拒否した。

「僕は大丈夫。パスさせてもらうよ。それは、自分のやり方ではないからね。僕は、リーグでの時間を楽しませてもらっている。とは言っても、そういう形になってしまうだろうね。それは仕方がないのかもしれないけれど、僕が求めていることではないんだ」

たとえカーターが拒否しても、各会場のファン、そしてリーグはカーターの功績を称えるだろう。

優勝のために強豪で最後を迎えるのではなく、戦力としてコートでプレータイムを得られる方を選択した彼は、最後の最後まで、『ビンス・カーター流』を貫く。