「まずはリバウンドを5人全員で取りに」

Bリーグファイナルのゲーム2、長崎ヴェルカは琉球ゴールデンキングスを66-60で撃破し、前日のリベンジを達成。優勝の行方をゲーム3へ持ち込むことに成功した。

第4クォーターに琉球の猛追を受けた長崎だが第3クォーター終了時点では、相手をわずか38失点に抑えるなど、ディフェンスで主導権を握っての勝利だった。長崎といえば、リーグ随一のアップテンポな展開から得点を量産し、レギュラーシーズンから快進撃を続けてきた。だが、チャンピオンシップでは爆発的なオフェンス力だけでなく、チーム全員のハードワークによるディフェンスの堅さも光っている。ゲーム2では、ラインナップのサイズで大きな不利がある中でリバウンド数は37-40と互角に渡り合い、琉球の強みであるセカンドチャンスポイントで6-9と違いを作らせなかったことが大きな勝因となった。

オフェンスのテンポをつかさどるポイントガードの熊谷航も、しっかりとリバウンドを取り切ることを重視していたと語る。「もちろん速いペースに持っていきたいですが、まずはリバウンドを5人全員で取りにいっていました。そこでテンポが遅くなってしまった部分はありましたが、行けるところでは行くことはできていました」

この試合の熊谷は、序盤から積極的なドライブを仕掛けてディフェンスのズレを作り出し、味方のシュートチャンスを作り出していた。さらにゲーム1はシュートを放ったのがわずか2本で0得点に終わっていたが、ゲーム2では6本の試投数で6得点を記録。チームが『ゴールドメダルショット』と呼ぶ、打つべきタイミングでしっかり打ち切ることを行った結果、得点面でもインパクトを残した。

「ドライブに行くところ、シュートを打つところの判断がよりクリアになって昨日より格段に良くなっていました。ファストブレイクの部分もなるべく早くパスを出すことを意識して、昨日よりも良かったと思います」

大学の先輩、岸本とのマッチアップ「すごく楽しいです」

このように自身のプレーを振り返る熊谷は、タフなディフェンスでもチームに大きく貢献。だが、その代償として、第4クォーター中盤で痛恨のファウルアウトとなり、終盤に味方が追い上げられている場面もベンチで見守ることしかできなかった。熊谷は「悔しいですけど、仲間に託すだけでした。やっぱりああいう場面で自分がコートに立たなければいけないと思っています。ファウルマネジメントも考えながらプレーする必要があります」と振り返る。

ゲーム2は、琉球のポイントガードである岸本隆一もファウルトラブルで出場機会が制限され、彼がベンチに下がっていた第3クォーターに長崎が一気にリードを広げた。岸本と熊谷、ともに先発ポイントガードの影響力の大きさがわかる試合となり、だからこそゲーム3ではどちらがやるべきプレーを遂行できるかが、勝敗を分ける大きなカギとなってくると言える。

そして熊谷にとって岸本は、大東文化大の大先輩にあたり、この大舞台で対峙できる思いをこう語る。「レギュラーシーズンで対戦する時は、試合前に挨拶に行かせてもらっています。僕が大学生の時、Bリーグ開幕戦の琉球とアルバルク東京の試合を見ていて、大東出身のすごい選手がいると思ったことは覚えています。そこからだいぶ、時は経ちますがこういった舞台で対戦できるのはすごく楽しいですし、良い経験になっています」

最後に明日のゲーム3へ向け、タイトル獲得への思いを聞かれた熊谷は「今日のリバウンドだったり、ルーズボールを見れば、自分たちがどれだけ欲しているかわかると思います。本当になかなかないチャンスですし、毎ポゼッション、全力を出してタイトルを取りに行きたいです」と力強く言い切った。

ゲーム2のように、熊谷がコートを縦横無尽に駆け回る展開に持っていければ、彼らが望むものをつかむことができる。