
「仕事だと思わない。ただ楽しんでいるだけなんだ」
NBAオールスターは、参加しない選手にとってはシーズン中にはほとんどない休養期間であり、出場選手にとっても精神的にはリラックスして楽しめる時間となる。そのオールスター直前の試合は、欠場することで休暇を長くする選手もいるし、そうでなくても普段の緊張が緩むものだ。
レイカーズはクーパー・フラッグを欠場させたマーベリックスに124-104の完勝を収めた。レブロン・ジェームズは「良い形でオールスター・ウィークエンドに入ることを考えていた」と話す。ただそれは欠場することでも流すことでもなく、いつも以上に集中力を高めて、最高のパフォーマンスを見せることだった。
ティップオフからレブロンはエンジン全開だった。最初のプレーでマーカス・スマートの得点をアシストすると、直後にはミドルレンジからのフェイダウェイ・ジャンプシュートを決める。速攻からジャクソン・ヘイズのアリウープを、再び速攻から八村塁のランニングレイアップをアシスト。その後は3ポイントシュートを2本連続で沈め、八村、スマート、八村へとアシストを連発。そしてドライブからふわりと浮かすフローターでバスケット・カウントを獲得。このボーナススローを落としたのが、レブロンの初めてのミス。試合開始からそこまでの7分間でレイカーズが挙げた23得点のすべてが、レブロンの得点かアシストによるものだった。
第3クォーター終了時点で96-82とレイカーズが大量リードしており、レブロンは22得点7リバウンド12アシストを記録していた。その後もレイカーズは余裕の試合運びを見せるが、残り3分半を過ぎたところでヘッドコーチのJJ・レディックはタイムアウトを取った。直前のプレーで相手の3ポイントシュートが外れ、そこに飛び込んだオースティン・リーブスがレブロンに先んじてリバウンドを押さえたからだ。
「ベンチの目の前での出来事だったから、チーム全員が叫んでいた。僕はスタッツを気にしていなくて、ベンチに戻って意味を教えてもらった。レブロンは何も言わなかったけど僕は『やってしまった』と思ったよ」とリーブスは言う。
レブロンはあとリバウンド1つでトリプル・ダブルを達成するところだった。リーブスはそれに気付いていなかったのだ。それから間もなく、レブロンは無事に10個目のリバウンドを確保。カール・マローンが保持していたリーグ最年長トリプル・ダブルの記録を更新した。
A triple-double for LeBron James 👀
… and a standing ovation as he checks out of the game!
28 PTS I 10 REB I 12 AST I LAL W pic.twitter.com/ThX0zmU8sR
— NBA (@NBA) February 13, 2026
当時のマローンは年齢的な衰えを隠せなくなっていたが、それに比べると41歳のレブロンはいまだ全盛期であり、数日後にはNBAオールスターに出場する。JJ・レディックは「レブロンは23年間ずっと全盛期だ」という言葉で、そのパフォーマンスを評価した。
試合後のレブロンは、レディックの褒め言葉に対して「僕の人生でバスケが下手だったことは一度もない。ずっと上手いままでここまできたから、それを続ける努力をしている(笑)。今日も早い時間から練習していたしね」と冗談を言った。
トリプル・ダブルの記録については「数字そのものに大きな意味は感じていない。でも、リバウンド、アシスト、得点という試合の3つの要素すべてにインパクトを与えたという意味で素晴らしいと思う」と語る。
そして彼は、41歳の今もNBAプレーヤーとしての日々を楽しんでいる。「僕は41歳のクソガキなんだ。バスケで稼げることを幸せだと感じている。息子やチームメートと一緒に、キャリアを通じて支えてくれるファンの前でプレーできる。正直、仕事だと思わない。ただ楽しんでいるだけなんだ」
「現役をまだ続けられるかと言えば、大丈夫だと思う。現役を続けようと思えば質は維持できるけど、問題は身体であり情熱だね。僕のプレーが衰えることは、あと何年か続けても起きないと思う。25歳の僕、35歳の僕、今の僕で、もちろん違いはある。でも今の僕には膨大なバスケの知識がある。以前ほど跳べなくても、試合に影響を与える方法はいくらでもある」
「大事なのは心だよ。このプロセスを愛し続けられるかどうか。それが僕にとってのすべてなんだ」