新シーズンへ思いが高まる舞台挨拶に
川崎ブレイブサンダースの公式ドキュメンタリー映画『OVER TIME』の初日舞台挨拶が今日行われ、北卓也GM、佐藤賢次ヘッドコーチ、篠山竜青、青木保憲の4名が登壇した。
舞台挨拶がある初回は、チケット販売開始後わずか数分で完売となり、舞台挨拶がない通常上映回も土日のチケットは残数わずかとなるなど、川崎に対するファンの熱い思いが感じられる。さらに、平日の上映回数を予定より増やすことも決まり、ファンにとっては熱い1週間となりそうだ。
Bリーグ初の長編ドキュメンタリーとなったこの映画は、昨シーズン運営会社がDeNAグループに継承され「新生・川崎ブレイブサンダース」が誕生したところから始まる。昨シーズンの開幕を2連勝で終えたが、そこから続く連敗やチームの苦悩など、選手やチームスタッフの舞台裏を見ることができる1本だ。
映画上映後に舞台挨拶が行われた。
まずは北GMが「北卓也怖いな、というのを最初に見て思いました」と感想を語ると、佐藤も「北さんが怒っているなあ、と思いました」と続いて会場を笑わせた。昨シーズンのレバンガ北海道戦で北に代わり指揮を執った時の映像の話になると、「しっかり指揮ができているような感じに映っていたんですが、めちゃめちゃ緊張しました」と当時を振り返る。「この作品を見終わった後、本当に素直に悔しかったです。見れば見るほど、負けている試合のシーンも多くて、悔しくてモヤモヤして。これを絶対にやり返してやろうという気持ちが沸いてきました」と、新シーズンへの意気込みを口にした。
「このドキュメンタリーは悔しいしかありません」
キャプテンの篠山は映画について、「もっとたくさんしゃべっていたのに、カットされている」とまずはボヤキで笑いを誘った。「今日見ていただいた方にも、楽しんでいただいた半面、あらためて悔しさがよみがえったと思います。この結果でこのドキュメンタリーは悔しいしかありません。ただ優勝した時にこの映画を見て、振り返るとうれしさは3倍にも4倍にもなると思います。本当に皆さんには良くぞ見ていただきました」
この映画はチームの華やかな部分ではなく、辛くそして選手が葛藤している部分が多く切り取られている。篠山が「丸裸にされた映画です」と口にしたように、シーズンを通してのチームの陰と陽の部分が赤裸々となる89分間だ。
昨シーズンの悔しさを糧にして再び突き進むためにも、ファンにとってもぜひ目に焼き付けておきたい映画となっているはずだ。