Gリーグでは『通用する』を通り越して突出した活躍
現地1月20日、Gリーグのメンフィス・ハッスルはテキサス・レジェンズと対戦。ジャレッド・ルーカスが33得点を挙げたレジェンズが113-104で勝利したが、最も目立ったのはハッスルの先発ポイントガード、河村勇輝だった。
このところGリーグの試合に出場するたびに素晴らしいスタッツを残している河村は、最初のポゼッションでスクリーンを使ってスイッチを強いると、前に出られないビッグマンの手前から放つ3ポイントシュートを沈めて先制点を奪う。レイアップに行くと見せかけて相手ビッグマンをブロックに飛ばせてポケットパスを送りイージーバスケットをアシストするなど、そのスピーディーなプレーメークと得点力は序盤から冴え渡った。
河村はハンドリングが安定しておりプレッシャーを掛けられてもボールを奪われる気配がなく、緩急の使い方が巧みで相手に懐に飛び込ませず、フィジカルで押し込まれるようなシチュエーションを作らせない。それでいて目の前でなく3人目、4人目の動きまで視界にとらえており、良いカッティングがあればきっちりパスを合わせるため、ハッスルのチームメートはそれを信じて走り続け、そうすることで河村のアシストも伸びていった。
さらにこの試合ではディフェンスでも素晴らしいパフォーマンスを見せた。プレッシャーを嫌った相手が逃げのパスを出すところを予測してのスティール、1対1で抜け出そうとする相手の懐に手を差し込んでのスティール、ビッグマンがボールを下げたところを待ち構えてのスティールと、鮮やかなボール奪取を連発。河村のスティールはほぼそのままブレイクでの得点に繋がり、ディフェンスからオフェンスへの良い流れも作り出した。
河村はフィールドゴール14本中7本成功と高確率でシュートを決めての24得点、さらに14アシスト6スティールを記録。この日がホームゲームだったグリズリーズの試合には招集されず、今年に入ってからグリズリーズでの出場はわずか2試合、計4分のプレーと出番を失っているが、Gリーグでは『通用する』を通り越して突出したパフォーマンスを見せている。