ケビン・デュラント

ビールはレブロン相手にチェイスダウンブロックを披露

サンズはケビン・デュラントがふくらはぎのケガで離脱していた7試合で1勝6敗と失速していた。直近の5試合ではブラッドリー・ビールも欠場して5連敗。それでも、シーズン中には珍しい中5日の休養を挟んで2人が復帰し、ベストメンバーが揃うと、レイカーズを一蹴するだけのインパクトがあった。

前半は互角の展開だったが、第3クォーターのデビン・ブッカーの連続得点でサンズが抜け出すと、レイカーズはそのペースに付いていけない。あっという間に点差は広がり、サンズが127-100の快勝を収めた。

デュラントは試合前に「休養が役に立った。しっかり準備を整えてコートに戻ることができる」と語っていた。出場時間に制限はなく、「僕はプレーに集中するだけ。選手起用についてはコーチが考えればいい。もし早々に勝負を決めてしまえば、僕はそれほど長くはプレーしないだろうけど、接戦になれば長い時間でプレーするつもりだ。僕はもうベテランだから、出られるうちに出ておかないとね(笑)」

結果として、勝負は早々に決まった。第4クォーター開始時点でサンズは20点をリードしており、残り4分半の時点でレイカーズはレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスをベンチに下げて白旗を掲げた。それからしばらくしてサンズも主力をベンチに戻した。

デュラントは30分のプレーで23得点6リバウンド2アシスト、ビールは27分で23得点、ブッカーは34分で26得点10アシストを記録。試合終盤にはレブロンがスピンムーブから放ったシュートを、全速力で戻ったビールがチェイスダウンブロックで叩き落すハイライトシーンもあった。

デュラントとブッカー、ビールの『ビッグ3』の揃い踏みは、期待通りの威力を発揮した。どの選手もフリーにしてしまえば高確率でシュートを決めてくるためディフェンスは寄らざるを得ないが、彼らは良いスペーシングからパスを回し、レイカーズの守備陣を振り回した。

「最高の気分だ」とデュラントは言う。「コートが、観客が、僕にエネルギーを与えてくれた。復帰戦の相手がレイカーズのような素晴らしいチームで、ホームコートで戦えて良かった。そして、僕たちに必要だった勝利を手に入れられて良かった」

レイカーズはこれで今シーズン初の3連敗。デイビスが25得点15リバウンド、レブロンが18得点10アシストとそれぞれダブル・ダブルを記録したが、チーム全体のエネルギー不足が目立ち、特にディフェンスは集中を欠いて機能しなかった。ファストブレイクポイントはサンズの19に対してレイカーズはわずか5。ディフェンスから良い流れを持ってこれないところが今の苦戦の要因となっている。八村塁も7得点1リバウンド1アシストと不発に終わった。