デイミアン・リラード

写真=Getty Images

プレーオフ10連敗中という状況を変えられるか?

3月7日に行われたサンダーとのレギュラーシーズン戦に敗れ、シーズンスウィープという屈辱を味わったトレイルブレイザーズは、プレーオフでリベンジする機会を欲した。この試合後、デイミアン・リラードはサンダーとの対戦を希望し、「自分たちにとって悪いマッチアップとは思わない。勝つチャンスはある。そう思っているよ」と語った。

そして、西カンファレンス3位で終えたブレイザーズと、西の6位でシーズンを終えたサンダーが、ファーストラウンドで激突することとなった。

2シーズン続けてファーストラウンドで1勝もできなかったブレイザーズは、現在プレーオフ10連敗中。昨シーズンも激戦区の西を3位で終えたが、ファーストラウンドでペリカンズに呆気なく敗れた。レギュラーシーズン最終戦後、リラードは、1年前について聞かれると「忘れることができない経験」と形容した。

「誰かに(プレーオフでの)パフォーマンスについて指摘される必要はなくて、問われているのは、自分たちで正せるかどうか。失ったものを取り戻せるかどうかなんだ」

リラードも、チームメートも、負けることを考えてシリーズに臨むわけがない。しかし、サンダーのポール・ジョージとラッセル・ウェストブルックは、今シーズンは特にブレイザーズと相性が良い。

ジョージは平均40.2得点、10.5リバウンド、5.5アシスト、ウェストブルックは2度のトリプル・ダブルを含む平均29.5得点、10.0リバウンド、8.8アシストというスタッツを残している。

もちろんレギュラーシーズンとプレーオフの戦いは別物だが、先発センターのユスフ・ヌルキッチがプレーできない状況に加えて、復帰したばかりのCJ・マッカラムがどこまでコンディションを戻せるかどうかなど、不安材料は多い。それでもリラードは「周りは、チームの言い訳になるようなことを言いたいんだろうけれど、自分たちにはそんなものはいらない」と、強気な姿勢を崩さない。

「最悪なことはもう起こったんだ。なんというか、学校での喧嘩に負けたようなもの。そういう辛い気持ちを乗り越えて、負けを受け入れて、恥もかいた。もう心配するようなことはないんだ。そういう気持ちにならない。『もしこういう結果になったら、どうしよう』という気持ちはない。もう経験したことなんだ。そういう経験に関しては、以前より強くなれた」

プレーオフで傷つけられた名誉は、プレーオフで取り戻すしかない。彼らは4月14日から始まるサンダーとのシリーズに、意地とプライドを賭けて臨む。