アルバルク東京

より研ぎ澄まされたオフェンスとディフェンス

6選手の入れ替えから始まった2023-24シーズンのアルバルク東京。この改革がチームに良い影響を与え、42勝から48勝と勝率を1割も向上させた。オフェンシブレーティング(100回攻撃した場合の平均得点)はリーグ6位からリーグ2位へ、ディフェンシブレーティング(100回攻撃された場合の平均失点)もリーグ5位からリーグ2位へランクアップしてる。

オフェンスはペイントエリアを起点としながら、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスとフリースローを多く獲得する、2ポイントシュート主体の戦略。コンビプレーから多くの得点を生み出した田中大貴とアレックス・カークの退団により、2人が得意としていたペリメーターショットの割合はリーグ2位(10.7%)からリーグ14位(6.1%)に下がったが、全体的な効率に影響はなかったと言って良いだろう。

守っては、ショーディフェンスとスイッチディフェンスを巧みに組み合わせて3ポイントシュートを防ぎ、セバスチャン・サイズ、ライアン・ロシター、レオナルド・メインデルが待ち構えるインサイドへ誘いこみ、タフショットを打たせた。ロスターが6名入れ替わったにもかかわらず、前シーズンと変わらぬ戦略を浸透させたデイニアス・アドマイティスヘッドコーチの手腕は見事だった。

スタッツ

アルバルク東京

予想スタメン

アルバルク東京

ロスターが継続路線ということで、チャンピオンシップのスターターを予想。このビッグラインナップは他のチームにとって大きな脅威だろう。2ポイントチームでありながら、スターター全員が3ポイント決定率が高いのも強みだ。

所属選手一覧

アルバルク東京

『獲得FP(ファンタジーポイント)チーム内1位選手』

ライアン・ロシター

※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。

ライアン・ロシター(平均28.2分出場、10.8得点、9.4リバウンド、4.0アシスト)
平均ダブル・ダブルに迫る、言わずと知れた『みんなの王子様』。21-22シーズンの入団当時は68%と低迷したフリースロー決定率も翌シーズンからは80%を超えている。ハイポストからのアシスト、特に味方のバックドアカットに合わせて足元を通すバウンドパスには注目だ。23-24シーズンのチャンピオンシップでは、3試合平均40分という前人未踏のプレータイムを記録。第3戦を終え、すべてを出し切った彼の姿を思い浮かべるブースターも多いだろう。今シーズンに懸ける思いが最も強い選手かもしれない。

【若手選手】

大倉颯太

大倉颯太(平均12.5分出場、3.3得点、1.1リバウンド、1.3アシスト)
2度の大けがを乗り越え、見事復帰した苦労人。千葉ジェッツでは昨シーズン中盤は20分近い出場時間を得ていたが、後半から明確にプレータイムを落とし、チャンピオンシップではほとんど出場なし。しかしながら、持ち味である鋭いドライブからの得点でゴール周りの決定率は70%を記録し、12.5分の出場でありながら0.6スティール、22-23シーズンは14試合出場ながら平均1.1スティールとボールマンプレッシャーにも定評がある。今シーズンはセカンドユニットとしての出場が予想されるが、ステップアップのチャンスは必ず訪れるはずだ。

【新加入選手】

菊地祥平

菊地祥平(平均15.7分出場、3.8得点、2.6リバウンド、1.4アシスト)
越谷アルファーズをB1昇格へ導いたベテランが、NBL時代から9シーズン在籍した古巣へ凱旋する。持ち味はいぶし銀なプレーとハードなディフェンスだ。自身のマークマンはもとより、ベースライン側の見えない位置から忍び寄ってダブルチームを展開。ひとたびビッグマンへスイッチすれば、ファウルをコールさせるギリギリのラインで守り、スコアされると見るや躊躇なくファウルで止める。オフェンスではひたすら黒子役に徹しながら、気づけば速攻の先頭を走ってそのままスコアするなど、随所でベテランらしいプレーを見せてくれるだろう。

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